...併し此二つの層が食ふ爲にする勞働――職業――に對する寛容の度には著しい逕庭がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...實現の意志を重視するものと――此二つの相違は人生の見方に非常な逕庭を生ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...凹凸の小逕を傳うて家の裏の方に行つて見る...
有島武郎 「秋」
...その花園の母屋(おもや)からずっと離れた小逕(こみち)に通いうる仕掛けをしたりした...
有島武郎 「或る女」
...渡り鳥堤の藪(やぶ)を木伝(こづた)ひて十月二十日 「玉藻五句集(第八十回)」門の内掛稲(かけいね)ありて写真撮(と)る句碑を見て溝蕎麦(みぞそば)の逕(みち)左へと秋晴の奇北(きほく)高臥(こうが)のところ是(こ)れ十月二十一日 埼玉県須賀村に川島奇北の病を訪ひ...
高浜虚子 「六百句」
...畷とも道ともつかない小逕(こみち)を無数の人影がうようよしている...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...カピューレット邸(てい)の庭園(ていゑん)の石垣(いしがき)に沿(そ)へる小逕(こみち)...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...暗い草原の小逕(こみち)を歩きながら言った...
徳田秋声 「黴」
...ほんとに長い日がいつか逕(た)つてしまつたものだ...
長谷川時雨 「八歳の時の憤激」
...からき命を助かりて帰りし身の衰へは只此うれしさに勝たれて思はず三逕就荒(さんけいしゅうこう)と口ずさむも涙がちなり...
正岡子規 「小園の記」
...松林を徘徊(はいかい)したり野逕(のみち)を逍遥(しょうよう)したり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...附き添うた伝説の多寡に著しい逕庭(ちがい)あり...
南方熊楠 「十二支考」
...その他授業は竹逕が悉(ことごと)くこれに当っていたからである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...竹逕は音吐(おんと)晴朗で...
森鴎外 「渋江抽斎」
...常に弊衣を著(き)ていた竹逕が...
森鴎外 「渋江抽斎」
...この年六月に海保竹逕(ちくけい)が歿した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...竹逕(ちくけい)の海保氏父子...
森鴎外 「渋江抽斎」
...上阪という細逕(ほそみち)があって...
柳田国男 「海上の道」
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