...波に揉まれ抜いたこの函を一瞥(いちべつ)いたしました途端に...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...途端に、革のジャンパーを着て、飛行家の被(かぶ)るような革の帽子を被って、眼ばかりパチクリさせているその男が、板倉写真師であることに、妙子は心づいたのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ジャンヌを見た途端に...
徳田秋声 「縮図」
...差伸べた手先と頭とを引込めた途端に...
豊島与志雄 「白血球」
...あわや大事に及ぼうとした途端に...
中里介山 「大菩薩峠」
...やはりその手答えはなくている途端に...
中里介山 「大菩薩峠」
...また拾い上げた途端に...
中里介山 「大菩薩峠」
...又も微苦笑しいしい電燈のスイッチをひねったが……その途端に私はツイ鼻の先に...
夢野久作 「一足お先に」
...するとその途端に...
横光利一 「比叡」
...樹と樹の枝にせばめられた細い小道からヒョイと一足踏み出した途端に...
吉川英治 「江戸三国志」
...潮が引いた途端に...
吉川英治 「折々の記」
...その途端に、またも側の河原蓬(かわらよもぎ)の中へどさりと上から落ちて来たものがあった...
吉川英治 「剣難女難」
...途端に自己の打算に立ち...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...夜鴉(よがらす)のように疾駆(しっく)している黒い人影と刃影(はかげ)――一学は見た途端に総毛立った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...途端に、お綱が、「あッ、いけない!」絶望的な声をあげた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...途端に、サッと持った匕首(あいくち)が、青い光流(こうりゅう)を描いて横に走った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...倒れた途端に泣いた女の声は...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...克(か)った!」頂上を踏んだと思う途端に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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