...何物をも見透す鷲(わし)のように鋭い目には...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...犯行の本当の現場を見透す事が出来るのです...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...そこの薄暗さでは見透すのが困難であったので...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...よく物を透す力がある...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...グラドストーンは雪が長靴の革を滲透する特殊な力があるということを主張した...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...充分に把握出来ないということを見透すことが出来る...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それはいつの間にか民衆の日常常識となって普及し浸透するようになって来た...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...存在の内面を見透すと考える考えかたである...
中井正一 「リズムの構造」
...ブルーノーよりデカルトをさらにカントを見透す線はそれである...
中井正一 「リズムの構造」
...暗を見透す眼があっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...頭のしんまでキリリと透する...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...太陽紫外線は案外よく霧を透すので...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...彼の最も愛好する安酒が彼の五官に浸透するに伴(つ)れ...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...男の首がごろごろとしてゐるアトリヱの壁を透す斑らな光りの中で音楽家も彫刻家も小説家も恰も虚空の広場に輪となつてカロルの祈りをあげてゐる如く黙々としてゐた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...見透す限りに一直線の街道で...
牧野信一 「パンアテナイア祭の夢」
...はじめて私たちの日常生活の中に浸透すべき性質のものとしてたち現れてきた...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
...苔むした根がたからずっと数多の幹々を見透す感じ...
宮本百合子 「九州の東海岸」
...底を見透す診察治療や...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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