...垣根のもとには竜(りゅう)の髭(ひげ)が透き間なく茂って...
伊藤左千夫 「隣の嫁」
...壁の透き間でこおろぎが鳴く...
伊藤左千夫 「水籠」
...小さいふし穴や戸の透き間から覗いて見ると...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...明い光りが戸の透き間からこちらへ漏れた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...扇で透き間風を防いでいる貴婦人たちで充満していた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...外界は唯さまざまの花の垣の透き間から――そうだ...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...上がる前に楽屋格子の透き間からソッと客席のほうをうかがってみた...
正岡容 「小説 圓朝」
...その室と宿主夫婦の寝堂の間透き間多き故...
南方熊楠 「十二支考」
...黒土の上に透き間もない苔は木立の間に形ばかり付いていた小道をも埋(うず)めて踏めばじとじとと音もなく水の湧(わ)き出る小暗い庭は...
水上滝太郎 「山の手の子」
...わずかな透き間からのぞく女房なども...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...カーテンの透き間から彼等の方を窺いて見た...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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