...しかもジンジンとエンジンを高鳴らしながら徐々に逆行してきた...
海野十三 「深夜の市長」
...オリエント・エキスプレスで逆行していざ出発という前日に...
滝沢敬一 「ブイヨン・ドンゾール」
...いまはもう一度倫敦(ロンドン)出帆へ逆行して...
谷譲次 「踊る地平線」
...時が逆行しても本質的に変わらないものは...
寺田寅彦 「映画の世界像」
...それよりも理論水準が逆行しているものと見做しているのだ...
戸坂潤 「科学的精神とは何か」
...この大勢を逆行して見ようということにならざるを得ないではないか...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...こうしたすべての美しく有益なものに逆行しても...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...セーヌ川への大水門から逆行して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...松島の月も心にかかり候へども、この辺まで来ては白河の関、安達ヶ原、忍(しの)ぶ文字摺(もじずり)の古音捨て難く候ことと、同行の奇士の談論風発、傾聴するに足るべきものいと多きものから、横行逆行して、つひに今夜白河城下に参り、都をば霞と共に出でしかど、秋風ぞ吹くといふ古関のあとに、徘徊(はいかい)去るに忍びざるものを見出し申候...
中里介山 「大菩薩峠」
...浮世を歩む年齢が逆行して父母未生(ふもみしょう)以前に溯(さかのぼ)ったと思うくらい...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...或は文明を過去に逆行して...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...時間が後へ逆行してゆくことを夢みながら...
原民喜 「雲雀病院」
...左手を軽く腰のあたりに当てがつて口笛を吹きながら逆行してゐた...
牧野信一 「明るく・暗く」
...箇人的なものに逆行して行くこと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...一直線に逆行して来た四台の炭車(トロッコ)が折重なって脱線をした上から...
夢野久作 「斜坑」
...四台の炭車(トロッコ)が繋がり合ったまま逆行して来て...
夢野久作 「斜坑」
...保守的というより逆行している...
吉川英治 「三国志」
...時流へ逆行して、みずから滅亡を招いている愚者は、かくいう宗易をはじめ、堺の十人衆というものではありますまいか」宗易から、諄々(じゅんじゅん)と説かれて、伝統の根のふかい土地の首脳も、初めて、そうかと悟った...
吉川英治 「新書太閤記」
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