...それぢや又逆戻りをした訳ぢやないか...
芥川龍之介 「着物」
...逆戻りをするのです...
伊藤野枝 「従妹に」
...その短剣がどうして消えてなくなったのです」「天井へ逆戻りをしたからですよ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...二人掛りのが忽(たちま)ち、片手に敗けて、出掛った船は、逆戻りをした...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...過去の歴史に逆戻りするか...
高浜虚子 「俳句への道」
...「こうなるとすつかりホテルの連中に逆戻りです...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...なんだ……大湊(おおみなと)、与兵衛様方小島様まいる――おやおや、この宛先は大湊だよ」「まあ大湊……それではまるでこことは方角違い、早く届ければよかったねえ」「そうだな、宇治から大湊までは一息だが、ここからでは大変だ、逆戻りをして、また宇治山田の町を突っ切って、それからでねえと大湊へは出られねえ」「困りましたねえ、急ぎの用なんでしょうか...
中里介山 「大菩薩峠」
...また元の形に逆戻りして桟の板に腰を下ろして...
中里介山 「大菩薩峠」
...ことにマドロス氏はややもすればウスノロ氏に逆戻りをするような憂いはないか...
中里介山 「大菩薩峠」
...飛騨の高山まで逆戻りの危ねえ綱を渡るでもねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...四十年も逆戻りしたような気がする...
中谷宇吉郎 「六三制を活かす道」
...けれどもここから上へはもう逆戻りをしないそうだ...
夏目漱石 「明暗」
...――私は誰と何の口をきくこともなしに夜半の汽車で逆戻りしてゐた...
牧野信一 「日記より」
...またぞろ前座同様のところに逆戻りということに相成ってしまうだろう...
正岡容 「寄席」
...あの女はもとの商ばいに逆戻りさせられるということになるんだ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...粂八はまた元の寿座へ逆戻り...
山本笑月 「明治世相百話」
...話が一番最初のところへ逆戻りして来る...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...トドの詰りが又もや最初の「物を考えるところ」に逆戻りして来るという奇々妙々...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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