...みどりのところから逆戻りの形になった...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...時には逆戻りさえしながら...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...急に麻素子さんも僕といつしよに田端に逆戻りした...
小穴隆一 「二つの繪」
...恐怖専門へ逆戻りした...
橘外男 「雷嫌いの話」
...十時の汽車で逆戻り...
種田山頭火 「旅日記」
...私は――あゝ私は逆戻りして...
種田山頭火 「松山日記」
...カフェーのお信さんに逆戻りですか...
豊島与志雄 「二つの途」
...竜之助の大和の国へ逆戻りをして来た縁故がただこれだけであると思うのもあまりに淡泊(たんぱく)であります...
中里介山 「大菩薩峠」
...なんだ……大湊(おおみなと)、与兵衛様方小島様まいる――おやおや、この宛先は大湊だよ」「まあ大湊……それではまるでこことは方角違い、早く届ければよかったねえ」「そうだな、宇治から大湊までは一息だが、ここからでは大変だ、逆戻りをして、また宇治山田の町を突っ切って、それからでねえと大湊へは出られねえ」「困りましたねえ、急ぎの用なんでしょうか...
中里介山 「大菩薩峠」
...またしても南へ向きを変えて逆戻り...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしながら冬の夜のヒューヒュー風が吹く時にストーヴから煙りが逆戻りをして室の中が真黒に一面に燻(いぶ)るときや...
夏目漱石 「倫敦消息」
...――私は誰と何の口をきくこともなしに夜半の汽車で逆戻りしてゐた...
牧野信一 「日記より」
...またぞろ前座同様のところに逆戻りということに相成ってしまうだろう...
正岡容 「寄席」
...「そオれ漢王三尺の」と文句が逆戻りする...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...暖かい他人の同情の言葉もあれば、彼の行動を批判する彼自身の冷(つ)めたい正義観念も交(まざ)っていたが、要するにそんなような種々雑多な印象や記憶の断片や残滓(ざんさい)が、早くも考え疲れに疲れた彼の頭の中で、暈(ぼ)かしになったり、大うつしになったり、又は二重、絞り、切組(きりくみ)、逆戻り、トリック、モンタージュの千変万化(せんぺんばんか)をつくして、或(あるい)は構成派のような、未来派のような、又は印象派のような場面をゴチャゴチャに渦巻きめぐらしつつ、次から次へと変化し、進展し初めたのであった...
夢野久作 「木魂」
...問題は矢張り法律の必要な世界に逆戻りして来るので...
夢野久作 「鼻の表現」
...逆戻りしている事さえあるという...
夢野久作 「幽霊と推進機」
...大抵自然的な不平等配分に逆戻りしたのであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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