...それぢや又逆戻りをした訳ぢやないか...
芥川龍之介 「着物」
...松本奎堂(けいどう)らの浪士と一緒になってまた大和の国へ逆戻りをして来たものです...
中里介山 「大菩薩峠」
...舟で逆戻りをするようなことになると...
中里介山 「大菩薩峠」
...また元の形に逆戻りして桟の板に腰を下ろして...
中里介山 「大菩薩峠」
...また江戸へ逆戻りかな...
中里介山 「大菩薩峠」
...また自分の親戚(みうち)の方へ逆戻りをして...
夏目漱石 「明暗」
...ペンとそうしてペン軸(じく)の旧弊な昔に逆戻りをした...
夏目漱石 「余と万年筆」
...しかしながら冬の夜のヒューヒュー風が吹く時にストーヴから煙りが逆戻りをして室の中が真黒に一面に燻(いぶ)るときや...
夏目漱石 「倫敦消息」
...温厚なる二重瞼(ふたえまぶた)と先が少々逆戻りをして根に近づいている鼻とあくまで紅(くれな)いに健全なる顔色とそして自由自在に運動を縦(ほしい)ままにしている舌と...
夏目漱石 「倫敦消息」
...しかるときにはおそらく十人のうち九人ないし十人までが種々なる名目のもとに逆戻りしていることを発見するであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...たった五日笑っただけでまたもとの苦虫へ逆戻りしてしまった...
久生十蘭 「だいこん」
...」「何の望みでございますの?」「護謨毬(ゴムまり)から人間への最後の逆戻りの望みがね...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...人巧的に呼び込んだ灌漑の水で本流へ逆戻りする前に大方田畑の底に吸はれて水蒸気となる水で...
牧野信一 「月あかり」
...私のこめる股間の力は悉く背骨に逆戻りするばかりで...
牧野信一 「夜見の巻」
...それから再び逆戻りして徐々に村里に入り込んだことは...
柳田国男 「雪国の春」
...「そオれ漢王三尺の」と文句が逆戻りする...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...元始の状態へ逆戻りしつつある処さえあるらしい...
夢野久作 「能とは何か」
...そしてまた少し城下の方へ逆戻りをして来る...
吉川英治 「江戸三国志」
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