...先生此逆境に立ちて...
芥川龍之介 「「鏡花全集」目録開口」
...社会は従来の如く夫と妻とが如何なる逆境にもせよ単に共同生活を持続して行き...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...これは彼が逆境に耐えた大きな忍耐に相当するものであった...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...いったい黒田は子供の時分から逆境に育ってずいぶん苦しい思いをして来た男だけに世間に対する考えもふけていて...
寺田寅彦 「イタリア人」
...逆境にある君主に対して不敵なる態度を取るはいとやすきことなり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...逆境に立つて苦鬪した結果内に潜んで居た鞏固な意志が歴々として容貌の上に表現されて來ました...
長塚節 「教師」
...富める人達はほとんど友情を知らない」――これはモーツァルトの逆境にも貧苦にもめげない愛の言葉の一つであった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ますますフランクの意志と健康とを必要とする逆境に当らなければならなかったのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「逆境になって、お前達の団結がどうしても必要なのかね?」「マクシムの命を救うため、つまり、私の幸せの総てを救うため」伯爵夫人は熱く胸の高鳴るような優しさの証を得たことに力を得て答えた...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...いまや家系や身分の誇りはどこへ行った? 逆境に立ち向かい...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そして源氏の自身の今日の身の上と逆境にいたころとが思い比べられもした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...心細い逆境に置かれて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...逆境にあるこの石のために大に弁護をしたい...
柳宗悦 「野州の石屋根」
...逆境にある青年は...
吉川英治 「折々の記」
...老来まったく青春時代の逆境に嘯(うそぶ)いた姿はなく...
吉川英治 「三国志」
...幼い時からどんな逆境に泣かされた日でも...
吉川英治 「新書太閤記」
...生れつき余り丈夫でもない肉体なのに、この矮短(わいたん)な一小躯(しょうく)をもっても、それに剋(か)って来られただけの意志を作っておいてくれた幼少時の貧苦と、世路の逆境にも、沁々(しみじみ)ありがたさを思う日もあった...
吉川英治 「新書太閤記」
...よく逆境にある政客や事業家などが好んで口にする語だが...
吉川英治 「新書太閤記」
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