...彼女は全身の血がみんな逆上することを感じながらドキ/\する胸をおさへた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...これに触れると知らず知らず逆上する...
井上円了 「おばけの正体」
...と逆上するほど邪推がこみあげて来た...
武田麟太郎 「現代詩」
...縁側へ日が強くさして何だか逆上する...
寺田寅彦 「高知がえり」
...湯の中で酒を飲んだら逆上するに極(きま)っていると考えたのである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...だから昔からインスピレーションを受けた有名の大家の所作(しょさ)を真似れば必ず逆上するに相違ない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...つまらぬ事に逆上する国民的弱点先を見ずにその場にて一時の快(かい)を貪(むさぼ)る極めて短慮な者には...
新渡戸稲造 「自警録」
...逆上する性質がはなはだ我が同胞の間には広がっていると思う...
新渡戸稲造 「自警録」
...実に詰(つ)まらぬことに逆上する傾向が多いことを目撃(もくげき)もし...
新渡戸稲造 「自警録」
...こんな時逆上すると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...気の弱いやつらはこの亡霊を眺めて逆上する...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...わけても音七は逆上する気味があるので...
久生十蘭 「重吉漂流紀聞」
...逆上する事並に卑賤の相の事安南にボーキサイトの鉱山を持つ林コンツェルンの親玉林謹直にとっては...
久生十蘭 「魔都」
...妄想に逆上すると突然はね上つて...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...――斯う逆上すると...
牧野信一 「ガール・シヤイ挿話」
...逆上すると狂人のようになる...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...白々と」「逆上するな...
吉川英治 「私本太平記」
...カッと逆上するのではないかと...
吉川英治 「私本太平記」
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