...女房のお千世は重なる不幸にすっかり逆上して...
田中貢太郎 「亀の子を握ったまま」
...わたしはかあッと逆上してしもて...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...(逆上してはいけない...
直木三十五 「南国太平記」
...せっかく逆上しても人から天晴(あっぱれ)な逆上と謡(うた)われなくては張り合がないだろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...相手は逆上しているので...
久生十蘭 「奥の海」
...問題の大きさを感ずるとクワッと逆上してしまった...
久生十蘭 「魔都」
...たちまち逆上してしまって...
久生十蘭 「魔都」
...剰さへいよいよ逆上して醜陋の限りを尽し……「はつて面妖な!」と...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...あまりの激動に逆上してしまってあんな行為をとったのでしたが...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...逆上してゐた主人はそれを十円札のつもりで...
牧野信一 「競馬の日」
...てんでんにあんなに逆上して...
牧野信一 「まぼろし」
...その後は道々棺で揺られたのと寺で鐘太鼓ではやされたので全く逆上してしまって...
正岡子規 「墓」
...九年前の毎春引き続き逆上して頭腫(は)れ...
南方熊楠 「十二支考」
...それから逆上している気分を出来るだけ落ち着けて...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...殆んど逆上していた...
山本周五郎 「雨あがる」
...頭の中は怒りのために逆上しているが...
山本周五郎 「風流太平記」
...いかに高氏が困惑しまた逆上しても...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ逆上してしまって...
吉川英治 「宮本武蔵」
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