...そこに奇怪な物を見つけて血が逆上したように驚いた...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...逆上した瞬間に人を殺(あや)めた...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...小太郎は、憤怒に逆上した...
直木三十五 「南国太平記」
...(久光を討つなら、今だ)小太郎は、少し、逆上したように、大きく息をついて、馬の足音の近づくのへ、神経を立てていた...
直木三十五 「南国太平記」
...その時逆上したパリの暴徒はこのコンシエルジュリの門を破壊して闖入し...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...王様の姿を追求して今や逆上したようになっている内...
久生十蘭 「魔都」
...逆上した彦太郎が起きなおって近づこうとすると...
火野葦平 「糞尿譚」
...逆上した中尉であったにしても...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...「勝った? 何に? 誰れに? 私に? あの方に?」と逆上した彼の女は早口に叫んだ...
松永延造 「職工と微笑」
...「わかんないわ、なぜあんないい人と別れるのよ、あんたもばかね、よっぽど」私は、完全に逆上した...
山川方夫 「演技の果て」
...先生になにか云われるとすぐ逆上したようになって...
山本周五郎 「青べか物語」
...あれだけの人数が逆上したようになり...
山本周五郎 「さぶ」
...むしろ逆上したともいえる気持のよろめきがあからさまだった...
山本周五郎 「新潮記」
...逆上したようにとり乱して「おじさま死んではいや」と抱きついて泣いたが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...屈辱のために逆上した...
山本周五郎 「山彦乙女」
...まるっきり逆上したようすで...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...私が自由に暗室へ這入るということがすでに軽部の怨みを買った原因だったのにさんざん彼を怒らせた揚げ句の果に直ぐまた私が暗室へ這入ったのだから彼の逆上したのももっともなことである...
横光利一 「機械」
...カッと逆上した黒吉は...
蘭郁二郎 「夢鬼」
便利!手書き漢字入力検索