...暑いんで逆上したんか」そのとき士官室のすみで考えごとをしていたおれは...
梅崎春生 「赤い駱駝」
...小太郎は、憤怒に逆上した...
直木三十五 「南国太平記」
...(久光を討つなら、今だ)小太郎は、少し、逆上したように、大きく息をついて、馬の足音の近づくのへ、神経を立てていた...
直木三十五 「南国太平記」
...花が逆上したような眼付で入って来て...
久生十蘭 「魔都」
...王様の姿を追求して今や逆上したようになっている内...
久生十蘭 「魔都」
...立腹したのでも逆上したのでもなかった...
久生十蘭 「無月物語」
...退(どど)け」逆上した角助は...
火野葦平 「花と龍」
...かっと逆上したあまり...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...他合もなく逆上した...
牧野信一 「小川の流れ」
...「勝った? 何に? 誰れに? 私に? あの方に?」と逆上した彼の女は早口に叫んだ...
松永延造 「職工と微笑」
...院を目(ま)のあたり見て罪の自責に苦しんだために逆上したのであろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...癇癖(かんぺき)に逆上した定明はやかたに飛びこむと...
室生犀星 「野に臥す者」
...顔が火のように逆上した...
室生犀星 「幼年時代」
...突然、燃え上るような羞恥(しゅうち)、逆上した、怒りに似た羞恥が彼をとらえた...
山川方夫 「待っている女」
...逆上したような与平の泣き声だけが...
山本周五郎 「さぶ」
...昌平は逆上した...
山本周五郎 「七日七夜」
...屈辱のために逆上した...
山本周五郎 「山彦乙女」
...私が自由に暗室へ這入るということがすでに軽部の怨みを買った原因だったのにさんざん彼を怒らせた揚げ句の果に直ぐまた私が暗室へ這入ったのだから彼の逆上したのももっともなことである...
横光利一 「機械」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??