...されば此等の半身の邂逅は多く「罪」の名に於いて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...邂逅(わくらば)に吐息なす心の熱(ねつ)の穗に出でゝ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...彼との邂逅(かいこう)を避けるために一遍帰宅することにしたこと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...川棚温泉で昨夏相識の坊さんに邂逅した...
種田山頭火 「行乞記」
...まあお嬢さんはお片附きになりましたか』とか言つて互ひに不意の邂逅を語り合つてゐるのであつた...
田山録弥 「くづれた土手」
...其処でふと山人に邂逅した...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...魁偉(くわいゐ)なる白髪の老翁になつてゐるのに邂逅した...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...わたくしは寧この邂逅をさいはひに彼を懐柔して二人がその後の動作を探つて見るに如くはないと思定め...
永井荷風 「来訪者」
...人物の顔――のやうな墓場の景から茶屋の中でのフェレラとの異様な邂逅(かいこう)...
長與善郎 「青銅の基督」
...邂逅する毎(ごと)に彼は車屋相当の気焔(きえん)を吐く...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...八 邂逅ボルドーのサン・ヂャン停車場のプラットフォームは...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...再度また昨夜の乞食ルンペンに邂逅する...
萩原朔太郎 「酒に就いて」
...頃日(このごろ)僕は一人の卑しい男に邂逅(かいこう)した...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...邂逅一万三郎がまだ虎造とたなごを釣っていたとき...
山本周五郎 「風流太平記」
...この酸鼻(さんび)な生ける葬式に邂逅(かいこう)したのは...
吉川英治 「剣難女難」
...思いもうけぬ邂逅(かいこう)の情(じょう)が...
吉川英治 「神州天馬侠」
...人の世の流転邂逅(るてんかいこう)の奇に浩嘆(こうたん)を発するのだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...第二章 シャビエルの渡来一 ヤジローとの邂逅シャビエルが日本に来たのは一五四九年...
和辻哲郎 「鎖国」
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