...それが川上の町で邂逅してさういふことになつたのか...
安倍能成 「初旅の残像」
...九段の坂上で偶然その葬列に邂逅(でっく)わした...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...折に触れて渠らと邂逅して渠らの辣手(らつしゅ)を振う経営ぶりを目のあたりに見る度毎(たんび)に自分の経済的手腕の実は余り頼りにならないのを内心危(あぶ)なッかしく思いながらも脾肉(ひにく)に堪えられなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...瀟洒(しょうしゃ)な洋装をした貴婦人の二人や三人に必ず邂逅(であ)ったもんだ...
内田魯庵 「四十年前」
...いわばあなたとの最初の邂逅(かいこう)が...
田中英光 「オリンポスの果実」
...まあお嬢さんはお片附きになりましたか』とか言つて互ひに不意の邂逅を語り合つてゐるのであつた...
田山録弥 「くづれた土手」
...お銀は近ごろ思いがけなく途中で邂逅(でっくわ)してから...
徳田秋声 「黴」
...川蒸汽の中での一年ぶりの邂逅は...
豊島与志雄 「道化役」
...その艱苦が気にかからなくなる時機に邂逅(めぐりあ)えるものと信じ切っていたらしいのです...
夏目漱石 「こころ」
...かくのごとき人間に邂逅(かいこう)する英国だから...
夏目漱石 「倫敦消息」
...八 邂逅ボルドーのサン・ヂャン停車場のプラットフォームは...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...そういう思いがけない邂逅(かいこう)に...
堀辰雄 「幼年時代」
...測(はか)らず邂逅した孤軒老師から...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...女にして若し偶(たま/\)京水に邂逅しなかつたら...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...この澤の井に邂逅して...
吉川英治 「折々の記」
...この酸鼻(さんび)な生ける葬式に邂逅(かいこう)したのは...
吉川英治 「剣難女難」
...父子(ふし)の邂逅(かいこう)はむなしく小太郎山(こたろうざん)の砦(とりで)はあやうしいつか...
吉川英治 「神州天馬侠」
...夢想権之助との邂逅(かいこう)...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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