...然れども予の邂逅したる日本の一詩人の如きは死後の名声を軽蔑し居たり...
芥川龍之介 「河童」
...邂逅(わくらば)に吐息なす心の熱(ねつ)の穗に出でゝ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...三年来度々邂逅(であ)う巨頭の青年だとも少しも知らなかった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...私は再びこの青年と街で邂逅(めぐりあ)った...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...若い者などがよく村の中央(まんなか)で邂逅(でつくは)して...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...信濃町(しなのまち)から同じ学校の女学生とおりおり邂逅してはすっぱに会話を交じゆることも...
田山花袋 「少女病」
...好い歌に邂逅すると...
田山録弥 「初冬の記事」
...ある静けさに邂逅したしるしである...
中井正一 「図書館に生きる道」
...ゆき子との邂逅(かいこう)は息苦しく...
林芙美子 「浮雲」
...この劇的邂逅は悪くない...
久生十蘭 「だいこん」
...街上にては何人にも邂逅せざりき...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...諸所駈け廻るうち蛇に邂逅(でくわ)せ療法を尋ねた...
南方熊楠 「十二支考」
...次(つい)で壽阿彌が名倉の家に於て邂逅(かいこう)した人々の名が擧げてある...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...彼らはいつか一点に邂逅(かいこう)する日をもつであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...風雪の吹きしまく富士での邂逅(かいこう)も...
山本周五郎 「新潮記」
...この酸鼻(さんび)な生ける葬式に邂逅(かいこう)したのは...
吉川英治 「剣難女難」
...蔦之助(つたのすけ)の三人が久(ひさ)しぶりで邂逅(かいこう)した竹童(ちくどう)をなかに...
吉川英治 「神州天馬侠」
...あるいは地上楽園の凱旋行列やベアトリッチェとの邂逅(かいこう)の場面を...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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