...もうどうしても逃る事が出来ないのだからと云って首を討った翌日親の様子をきいてかくれて居た身をあらわして出て来たのをそのままつかまってこの女も討れてしまった...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...罪安(いずく)んぞ逃るべき...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...其(その)形を逃るるを得るなく...
田中貢太郎 「牡丹燈籠 牡丹燈記」
...アプロヂーテー馬をアレースに借りオリュンポスに逃る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勁箭飛ばすアポローン神の怒りを避け逃る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...人間のいかなる者も運命を逃るべからず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...後れしものを打ち取れば慌てふためき逃る敵...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...死の運命を逃るべく敵の刃を恐れつつ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...戰場を今に逃るゝわれならず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...四方(よも)を眺めて逃るべし...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...各々あたり見して破滅逃るる術思ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...汝逃るゝトロイアの軍勢逐ひて...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...そこで私も全く賊軍中に陥ったので、ひどい目に逢うだろうと驚いたが、逃るる路もない、刀を仕込んだ杖一本は携えていたけれども、実に心細い感がした...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...蟷螂(かまきり)が母指(おやゆび)ほどの大きさになり、人の跫音をきゝつけ、逃るどころか、却て刃向ふやうな姿勢を取るのも、この時節である...
永井荷風 「蟲の聲」
...被告はどこにも逃るゝ途はない...
平出修 「逆徒」
...必死になって山手へ逃る人で...
水上滝太郎 「九月一日」
...寸毫の逃るゝ隙も見えざりけり...
夢野久作 「白くれない」
...一つはその時に押懸けて來る所謂(いはゆる)年始客から逃るゝためでもあるのですが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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