...一人の息子は涙をのんで、いわれるままに首をはね、それをたずさえ、出入り口をもとの通りにしておいて、家に逃げ帰る...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...妻子の田舎に逃げ帰るのだが...
田中英光 「野狐」
...王子に恋されたシンダレラは魔法の消える夜半に宮殿から逃げ帰るが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...その無名沼から逃げ帰る途中...
中里介山 「大菩薩峠」
...ある日道を変えて宿へ逃げ帰るところを...
野村胡堂 「楽聖物語」
...さんざんの体で逃げ帰る喜兵衛と茂七...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...天王寺商人らも身を全うして逃げ帰るが精一杯で...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...また不快なパリの町へ逃げ帰るだろう...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...故郷に逃げ帰る途中関吏に捕われしを...
南方熊楠 「十二支考」
...何のありがたきことなく早々逃げ帰る...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...こうしたわけで貰(もら)われた安も、拳の下(もと)に崩れた丸髷(まるまげ)を整える遑(いとま)もなく、山内へ逃げ帰る...
森鴎外 「渋江抽斎」
...小便にも行けずに這々(ほうほう)の体で逃げ帰るのが落ちである...
夢野久作 「謡曲黒白談」
...ものもいわぬまに逃げ帰る法やある...
吉川英治 「三国志」
...成都へ逃げ帰るのほか途がなくなってしまった...
吉川英治 「三国志」
...やぶれ終(おわ)んぬ――王軍みな逃げ帰る――等...
吉川英治 「私本太平記」
...領主の代った丹波へ逃げ帰るよしもなく...
吉川英治 「新書太閤記」
...基地へ逃げ帰るとは...
吉川英治 「新書太閤記」
...勅使宿元景(しゅくげんけい)は監禁されていた少華山からコソコソ都へ逃げ帰るなど...
吉川英治 「新・水滸伝」
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