...退屈しのぎのらちもない話ならば...
伊藤左千夫 「廃める」
...半面には「名村長」と一戦を交えるのも退屈しのぎかも知れないという持前の茶気さえ出て来たし...
犬田卯 「瘤」
...いわば退屈しのぎだった...
江戸川乱歩 「断崖」
...長い間仮監で待たせられている退屈しのぎに...
大杉栄 「続獄中記」
...茶を喫しながらかれらは退屈しのぎをしたものである...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...虫は退屈しのぎの所在なさから...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...汽車を待つ間(ま)の退屈しのぎには...
薄田泣菫 「茶話」
...退屈しのぎに日記でも書くような気持ちで...
太宰治 「誰」
...その頃彼女は退屈しのぎに神戸へ仏蘭西語の稽古(けいこ)に行っていて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...退屈しのぎに……」と断ってよこしてくれたのである...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...銀子は退屈しのぎというだけでなく...
徳田秋声 「縮図」
...退屈しのぎのためか...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「退屈しのぎに、隆吉へ何か噺(はなし)でもして下さいよ...
豊島与志雄 「反抗」
...当座の退屈しのぎにでも出かけようかなあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...退屈しのぎにやって来て下さい...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...退屈しのぎに妾を相手にしていらっしゃったのね? 世の中には有り得ることと有り得ないことがあります...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...浄海は侍女の数名と退屈しのぎに貝合をして遊んでいる...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...藩邸から一歩も出ないので、退屈しのぎに、道場をのぞきに来る...
吉川英治 「松のや露八」
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