...何と云う退屈さ加減!小説家最も善い小説家は「世故(せこ)に通じた詩人」である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...退屈さにもう一風呂と...
泉鏡花 「怨霊借用」
...一種沈んだ退屈さの中に横はつてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...浴衣のうへに貸し褞袍を重ねて番傘を翳しながら其處らを退屈さうにぶら/\歩いてゐたりするのを見掛けるが...
近松秋江 「箱根の山々」
...しかしこのような見え透いた細工だけであれほどの長い時間観客を退屈させないでぐいぐい引きずり回して行くだけの魅力を醸成することはできそうに思われない...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...ともかくもあまり人を退屈させない...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...大西洋の海面の恒久の退屈さでありアラン島民の生活の永遠の退屈さである...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...今の生徒は『徒然草(つれづれぐさ)』や『大鏡』などをぶっ通しに読まされた時代の「こく」のある退屈さを知らない代りに...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...黙ってぼんやり男を退屈さして置くものでは決してない...
永井荷風 「妾宅」
...「御退屈さま」と云って...
夏目漱石 「明暗」
...此方の退屈さ加減を想へばどんなに助かることか知れやしない...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...退屈さうなセヽラ笑ひを浮べた...
牧野信一 「鏡地獄」
...――店の女が退屈さうな顔をしたらしいのを...
牧野信一 「失題」
...斯んな話は如何にも退屈さうな馬鹿坊ちやんの痴夢と嘲られるでせうが...
牧野信一 「タンタレスの春」
...(成るべく面白くなさゝうな本を選んで退屈さうに読む...
牧野信一 「眠い一日」
...その退屈さを無意識に辛抱していらっしゃるのが分ります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...俺みたいな年寄と話してもチットモ退屈させないから感心してしまう...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...午後の気重い退屈さがのしかかっていた...
横光利一 「旅愁」
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