...退屈さましにときどき用いる...
海野十三 「電気看板の神経」
...その日は一日さうして孤島に逗(とど)まつて私は又しても退屈さうに湖上を遠く眺めて早く夜が明けて明日になることを思つた...
近松秋江 「湖光島影」
...今の生徒は『徒然草(つれづれぐさ)』や『大鏡』などをぶっ通しに読まされた時代の「こく」のある退屈さを知らない代りに...
寺田寅彦 「マーカス・ショーとレビュー式教育」
...彼らは地方生活の退屈さに罪を着せた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...老人は将校を退屈させ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...却つて退屈されるばかりである...
萩原朔太郎 「詩の翻訳について」
...寧ろ退屈させようとかゝつてゐるんぢやないかと思はれる位なんです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...かの女は僕に退屈させまいとして話をするためにしか咀嚼するのを止めない...
堀辰雄 「眠れる人」
...シートン君よ、女房の話をすれば、退屈させないぜ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...斯んな話は如何にも退屈さうな馬鹿坊ちやんの痴夢と嘲られるでせうが...
牧野信一 「タンタレスの春」
...退屈さうにはいつてきました...
槇本楠郎 「母子ホームの子供たち」
...春の日永(ひなが)の退屈さから催される物思いは二人の女王から離れなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...己を退屈させて、お負にそれを難有(ありがた)がらせようと云うのか...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...大向うを退屈させたりする芸当は出来やしませんよ...
森本薫 「華々しき一族」
...しかも退屈させないように...
夢野久作 「探偵小説漫想」
...時間を約束してあるので、小売部の金庫のまえには、豚のごとく肥えた老主人が、お光さんの所謂(いわゆる)狒々然(ひひぜん)たる精力的な精力を、為(な)すことなく、退屈させていた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...彼らに退屈させておくことが...
吉川英治 「新書太閤記」
...さて目がさめれば――またしても相も変らぬ退屈さだ...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??