...私はその場から追出された...
泉鏡花 「歌行燈」
...別に追出したというわけではありませんが……」甚斎は雄鶏のように昂然と胸を反(そ)らせた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...天国から追出す事を考へたかも知れなかつたから...
薄田泣菫 「茶話」
...人民を窘め散して追出して仕舞ふ...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...所で今度は明の太祖が自分は蒙古の天子を追出して中國を囘復したのだから...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...右源太は、処置に困って、お歌を見ると、お歌は、眉をひそめながら、手で、追出せと、合図をした...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...珍々先生は生れ付きの旋毛曲(つむじまが)り、親に見放され、学校は追出され、その後は白浪物(しらなみもの)の主人公のような心持になってとにかくに強いもの、えばるものが大嫌いであったから、自然と巧(たくま)ずして若い時分から売春婦には惚(ほ)れられがちであった...
永井荷風 「妾宅」
...編笠一つで追出されるは生臭坊主の身の果にして...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...オレヲ地面カラ追出ソウト云ッタカラ...
中里介山 「大菩薩峠」
...その晩にも追出されそうなので...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...追出されちやならねえ――つて」「何時から奉公してゐるんだ」「三年になります」「お孃さんをどう思ふ」「――」平次の問が突然だつたので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嫁入先から追出されたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...直さま追出して家へは入れて遣らないや...
樋口一葉 「たけくらべ」
...追出しをすましてから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その者を仲間から追出した話がある...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...それを追出す日といつの頃よりかいうのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
...この日追出された者は...
柳田国男 「年中行事覚書」
...けれどもそこを追出されれば...
山本周五郎 「初蕾」
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