...約言すればドン・ホアンの生涯は異教の良心を以つてロマンテイシズムの夢を追ふ生涯である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...吾人は先づ順を追ふて二氏の論の当否を判定せんと欲す...
石橋忍月 「罪過論」
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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...それによつて時代は時代を追ふて肉と霊との様々なる力を継承し移殖する...
エレン・ケイ 伊藤野枝訳 「恋愛と道徳」
...また舊歡を追ふべからず...
大町桂月 「小金井の櫻」
...手拭(てぬぐい)にうち払ひつゝ夕時雨十一月二十六日 「玉藻十句集(第二十二回)」焚火(たきび)そだてながら心は人を追ふ右手(めて)は勇左手(ゆんで)は仁や懐手(ふところで)十一月二十八日 玉藻俳句会...
高浜虚子 「五百五十句」
...緑蔭に主(あるじ)鷺(さぎ)追ふ手をあげて満目の緑に座(すわ)る主かな六月六日 芝白金(しろかね)...
高浜虚子 「六百句」
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立原道造 「萱草に寄す」
...平岡(ひらをか)の後(あと)を追ふ気にはなれなかつた...
夏目漱石 「それから」
...平次は小さい方を追ふと見せて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お桃を追ふともなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを追ふ八五郎が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ああ蹄の音もかつかつとして私はうつつにうつつを追ふきれいな婦人よ旅館の花ざかりなる軒にくるまで私をゆり起してくださるな...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...それを追ふのは、自分の影を一生懸命追つ駆けるのと同じことだ...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...武藏野の逃げ水の行方を追ふと一般なことかも知れない...
原勝郎 「鞦韆考」
...私は何気なくやはりその男を追ふやうにして歩いてゐた...
原民喜 「二つの死」
...逃げる群集を追ふのみに急で...
牧野信一 「夜見の巻」
...只(たゞ)追ふものの足音の同じやうに近く聞えるのを不審に思つてゐる...
森鴎外 「大塩平八郎」
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