...風の追うままに船を走らせた時には...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...彼は平常と変らぬ獲物を追う探偵になりきっていた...
海野十三 「蠅男」
...狂気のような私の姿を眼で追うていたが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...走ると追う連中にすぎなかった...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...蝶を追うて、二人は静かに上りにかかると、花をいくつも摘んで胸にかかえたお雪が、行手の山を指さして、「白馬の頂(いただき)が見えました」「なるほど」その山嶺を仰ぎ見ますと、真白な雪が、身ぶるいしているのを認めました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ムキになって鳥を追うものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分は聲を追うて走り出した...
中島敦 「山月記」
...自分の心に浮んだ考えを追うように口を切った...
本庄陸男 「石狩川」
...「聴いたにまさる、しぶとい奴だ! さあそれへ坐れ!」ほかの若僧たち、太刀の切ッさきで、追うように、荒薦(あらごも)に坐らせようとする...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...段階から段階或は展相から展相を追うて遂には絶對者に於ける兩者の同一性の完全な知的直觀に終る...
三木清 「歴史哲學」
...私は何と上気(のぼ)せていることでしょう! 世間では二兎を追うべからずと申しますが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...日を追うて君自身を洗練し浄化して来たのである...
室生犀星 「愛の詩集」
...若い者がその快楽を追うのを大目に見・老人がこれを求めるのを禁止する・のは正しくない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...夢を追うて走つて行く...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...槍をかかえて彼を追うこと急だった...
吉川英治 「三国志」
...しかし追えば追うほど...
吉川英治 「三国志」
...戦いの回を追うごとに...
吉川英治 「三国志」
...追えば追うほどわんわんふえてくるのである...
吉川英治 「私本太平記」
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