...其心は眼前の智惠子を追うてゐた...
石川啄木 「鳥影」
...今から人造人間のあとを追うのかね...
海野十三 「人造人間エフ氏」
...そんなに跡を追う様子もなく済んでしまった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...投げ与へられた団子を追うて走る犬...
種田山頭火 「行乞記」
...ただひたむきにネルロの跡を追うばかりです...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...走ると追う連中にすぎなかった...
直木三十五 「新訂雲母阪」
...濃い紫(むらさき)が春を追うて抜け出した後は...
夏目漱石 「虞美人草」
...決して茂さんの後を追うじゃ無エ...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...さつきの夢心地を追うやうに体をクッションに凭せた...
北條民雄 「道化芝居」
...このヒマワリの花が日光を追うて回るということは...
牧野富太郎 「植物知識」
...穀物の価格がこの過剰や減少の後を追うよりはむしろこれに先立って起ったことがわかるであろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...「こうなるとぼくたちがあとを追うのは...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...追う火先きをのがれるために...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...漁夫いう日でり久しき時鮫内海に入り諸魚を追うて浜近く来るとあり...
南方熊楠 「十二支考」
...午前一時ごろ馬車の先追う声いさましく...
三宅花圃 「藪の鶯」
...さっき一機(ママ)うちをしていたのか別なのか相当にスピードの出ている速さで前後して追うような勢で西方へ翔(と)んでゆく...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...中原(ちゅうげん)の鹿を追う好敵手! としているのではあるまいか...
吉川英治 「私本太平記」
...漸(ぜん)を追うたものであって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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