...世人を迷わすことなきようにと...
石川欣一 「山を思う」
...人の心を迷わす彼等の譫語(たわごと)を手当り次第の人間の耳に注ぎ込んでいた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...迷信とは少し事変るがいわゆるゴシップの人を迷わす例がある...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...あれほど恩になった沢次が自分を路頭に迷わすような事をしたのもやはり不思議だといわなければならない...
永井荷風 「雪解」
...こういう疑惑が人心を迷わすことのいかに大きいかを...
中里介山 「大菩薩峠」
...迷わすはしょんがいなこれや名代(なだい)の大原女(おはらめ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...一生懸命になればなるほどあの人形には見るほどの男を迷わす不思議な妖気があったのでしょう...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...あの娘が男を迷わすなんて...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...狐につままれたように迷わすことがある...
牧逸馬 「沈黙の水平線」
...巻累(かさ)なればかかる記事の矛盾もありて読者を迷わす...
南方熊楠 「十二支考」
...お前達は男をも女をも迷わすのだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...富める恋人は我らの眼を迷わすなり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...人を騙(だま)し迷わすだけとして...
柳田国男 「山の人生」
...人を迷わすように仕組まれているものとしか考えられませぬ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...しかしこの上僕を迷わすことは御免してくれ...
横光利一 「上海」
...人混(ご)みへ目を迷わすと...
吉川英治 「江戸三国志」
...迷わすような風であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...あなたを迷わす人情があるという理窟になりますぜ」「あるだろうじゃないか...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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