...胸中その是非に迷うがごとき...
泉鏡花 「海城発電」
...さて如何なる仕事に就いたものであろうかと思い迷ううち...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...「ナイフで切れるぐらい」のときには村道でさえ多くの人間がふみ迷うという話を聞いた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...如何(いか)なる形態を選んだらよいか迷うのである...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...そんな風にこいさんがいろいろ迷うのも結婚がおくれているからだと思うと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「この子もと罪のきづなのわなは知らず迷うて来しを捕はれの鳩」という歌を書きなどした...
田山花袋 「田舎教師」
...道に迷う心配はありませんでした...
豊島与志雄 「金の目銀の目」
...砂漠をさ迷う一兵士が一頭の雌豹に出逢い...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...もはやドチラへも切れることのできない囲みの中に立ち迷うていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...人心恟々(きょうきょう)として真相に迷うの雲が深い...
中里介山 「大菩薩峠」
...(どうしたら、よかろうか?)マンは、迷う...
火野葦平 「花と龍」
...怪我にも迷う筈はない...
二葉亭四迷 「浮雲」
...人間の人間らしいところではあるだろうがね」たんば老人はタバコをすおうかすうまいかと迷うように...
山本周五郎 「季節のない街」
...うごかされやすくまたよく迷う...
吉川英治 「三国志」
...迷うときではない...
吉川英治 「私本太平記」
...「あなたも何か迷うているお人と見える...
吉川英治 「親鸞」
...何ぞ御用でも」「されば、道に迷うて、ここまで来たが、越前へ下るには、どう参ったらよいか...
吉川英治 「茶漬三略」
...「濡るる」と言えば雨露に濡れるとともに涙に濡れることを意味し、「まどふ」と言えば、道に迷う、恋に迷う、「せく」と言えば、水をせく、感情をせく、「燃ゆる」と言えば、火が燃える、思いが燃える、――それはさらに『古今』以後に複雑化され、徳川時代に至って極点に達する傾向ではあるが、しかし本来感覚的、具象的である言葉を初めて情緒の表現に転用したのは『古今』の歌人である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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