...縱(ほしいまゝ)に述作に耽ると謂ふ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...民間詩と述作詩との異るが如し...
高木敏雄 「比較神話学」
...これは多くはシナで述作せられたものがシナには殆どなくなった...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...元来学校三軒懸持ちの、多数の来客接待の、自由に修学の、文学的述作の、と色々やるのはちと無理の至かと被考候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...二葉亭四迷(ふたばていしめい)出(い)でて以来殆(ほとん)ど現代小説の定形の如くなった言文一致体(げんぶんいっちたい)の修辞法は七五調をなした江戸風詞曲の述作には害をなすものと思ったからである...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...為永春水(ためながしゅんすい)の小説『梅暦(うめごよみ)』の続篇たる『辰巳(たつみ)の園(その)』以下『梅見船(うめみのふね)』に至る幾十冊の挿絵は国直の描く処にして余は春水の述作と併(あわ)せて深くこの挿絵を愛す...
永井荷風 「江戸芸術論」
...移居の述作に効あるや誠に理ありと言うべし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...夏の最中(もなか)には蔭深き敷石の上にささやかなる天幕(テント)を張りその下に机をさえ出して余念もなく述作に従事したのはこの庭園である...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...述作そのものを方便としたって...
夏目漱石 「創作家の態度」
...ただ述作だけを目懸(めが)けて取りかかっても同じ事だと私は思ってるのであります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...この物質的に何らの功能もない述作的労力の裡(うち)には彼の生命がある...
夏目漱石 「野分」
...高柳君は述作をして眼がつかれると必ずこの梧桐を見る...
夏目漱石 「野分」
...思うようになるかならないか自分にさえ予言のできかねるのが述作の常であるから...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...現代の文士が述作の上において要求する所のものは...
夏目漱石 「文芸委員は何をするか」
...したがって文芸の中(うち)でも道徳の意味を帯びた倫理的の臭味(くさみ)を脱却する事のできない文芸上の述作についてのお話と云ってもよし...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...ソビエト・ロシア文学の史的研究は注目すべき述作であった...
平林初之輔 「昭和四年の文壇の概観」
...『中山世鑑(ちゅうざんせかん)』または同じ著者の述作が始めであって...
柳田国男 「海上の道」
...私は芸術上の述作を読む場合にも芸術的趣味の勝(まさ)ったものよりは生活的実感の勝ったものを余計に好むようになった...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
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