...それを思うと迚も怖しくって今まで申上げられませんでしたが...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「鷺娘」
...「危ないもんか、――迚(とて)も愉快なんだ」「そう? じゃお母様にも見せて頂戴」「皆がやるんだよ、お母様、鷹を放して雀や鳩を捕らせるの、迚も面白いんだ、まるで昔の武士(さむらい)になったような気持がするッて、武田君が云ってたよ」小夜子は達也に急(せ)き立てられて出かけた、なるほど空地の真中は一杯の人だかりだった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...それや迚も奇麗な男でしたわ...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「美人鷹匠」
...近頃の景氣では迚も此商賣で食つて行くだけの事は難かしい...
高濱虚子 「續俳諧師」
...此處の下宿料は四圓五十錢其上炭油茶等皆別に支拂はねばならぬとなると八圓では迚もやり切れさうに無い...
高濱虚子 「俳諧師」
...斯樣な譯でがすから人民は迚も其處に居られなくなつた...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...迚も工合好く行つてゐますわ...
徳田秋聲 「草いきれ」
...迚も音楽の勉強どころではないだらうから...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...一人は迚も美貌なの...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...其規模の大小迚も此延元の時に比すべくもない...
原勝郎 「日本史上の奧州」
...もう迚も風邪ででもなければ床につけず...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私は自分が熊の仔にでもなったように工合わるくて迚ももちませんでしたろうから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚もむずかしいから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚もうちには買えないようなのばっかり七十何円...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚も景観に目をとられるというだけの余裕はなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...迚も身がもたないでしょうね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そもそもその少女の美しい事といったら迚(とて)も迚も迚も迚もと二三十行書いて止めておいた方が早わかりする位だ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...――大衆文學の總てといふことは迚も云へないが...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??