...彼は絶えず手紙を書いては彼の近状を報告してよこした...
芥川龍之介 「彼」
...先ず主人を呼で二氏の近状を問う...
宇田川文海 「松の操美人の生埋」
...彼の近状をこゝで聞き知つたのは意外だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...耳にするその近状はいづれも面白からぬ事ばかりで...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...(明治四十年十月二十五日『東京朝日新聞』)二十五火星の近状今年の夏...
寺田寅彦 「話の種」
...つひ寿美子の近状について...
徳田秋聲 「彷徨へる」
...その家の下女(げじょ)に行逢(ゆきあ)いて近状を聞き...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...博士の近状について何ら知るところがなく...
平林初之輔 「作家としての小酒井博士」
...叙子規子近状...
正岡子規 「病牀六尺」
...歐洲の近状如何などといふ取とめも無い大きな質問をされては堪らないと思つた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...くれ/″\も吾兄御近状にても御もらし可被下候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...長春の近状に就ていろいろのお話を聞く事が出来た...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...呂布の近状であった...
吉川英治 「三国志」
...水分(みくまり)の楠木家の近状をただしたものと思われる...
吉川英治 「私本太平記」
...運のいい男だよ」と、藤吉郎の近状を、そんな程度に伝えて帰った...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長が手もとに蒐(あつ)めている甲州の近状やら...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふたりは、秀吉の意を帯して、長浜の城に在る母堂と夫人を見舞い、留守の近状を、つぶさにまた、秀吉の老母と寧子(ねね)夫人から言伝(ことづ)かって来たのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかし、こっちで独り角力(ずもう)を取っているまに、幸村は、自分を通して、細川家の意志なり、近状なりを、雑談の端からでも、嗅(か)ぎ取っているかも知れない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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