...藁草履(わらぞうり)を引摺(ひきず)って、勢(いきおい)の無さは埃(ほこり)も得(え)立てず、地の底に滅入込(めりこ)むようにして、正面から辿(たど)って来て、ここへ休もうとしたらしかったが、目ももう疎(うと)くて、近寄るまで、心着かなんだろう...
泉鏡花 「婦系図」
...アルクイスト 何の用だ?ロボットたちは机に素早く近寄る...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...『ザセーキン家の庭』へは近寄るまいと心に誓(ちか)ったつもりだったが...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...而うして我ら戸口に近寄るを見て驚けるアキリュウス...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...我々が近寄ると懐に突っ込んだ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...そして僕が戸に近寄ると...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...近寄ることもしかねた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ずかずかと近寄ると...
直木三十五 「南国太平記」
...近寄ることもできない...
永井荷風 「町中の月」
...まず同情の色を見せて近寄ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゴーゴン・メジューサとも較ぶべき顔は例に由(よ)って天地人を合せて呪い、過去現世(げんぜ)未来に渉(わた)って呪い、近寄るもの、触るるものは無論、目に入らぬ草も木も呪い悉(つく)さでは已まぬ気色(けしき)である...
夏目漱石 「幻影の盾」
...滅多(めった)に近寄ると同系統内に引(ひ)き摺(ず)り込まれそうである...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いきなりその傍に近寄ると...
久生十蘭 「魔都」
...近寄るのも危險な野獸か猛鳥を...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...娘は近寄る私を恐怖するように家の中へ逃げ込んだ...
松永延造 「職工と微笑」
...貨車の係員たちが近寄るときつと唸りかけた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...街路上に残りおりし見物人数名に重軽傷を負わしめたるを以て近寄る能わず...
夢野久作 「暗黒公使」
...よそながら、ごあいさつをかねて、おわびなと……」「ああこれこれ、近寄るまい...
吉川英治 「新・水滸伝」
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