...寝台のそばに近寄ると...
有島武郎 「或る女」
...藁草履(わらぞうり)を引摺(ひきず)って、勢(いきおい)の無さは埃(ほこり)も得(え)立てず、地の底に滅入込(めりこ)むようにして、正面から辿(たど)って来て、ここへ休もうとしたらしかったが、目ももう疎(うと)くて、近寄るまで、心着かなんだろう...
泉鏡花 「婦系図」
...彼は土蔵の側(そば)へ近寄ることすら恐れている様に見えた...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...『ザセーキン家の庭』へは近寄るまいと心に誓(ちか)ったつもりだったが...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...敵軍が近寄るのでフィンが呼びさますと...
寺田寅彦 「春寒」
...例の活発な大またで窓のほうへ近寄ると...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...道庵先生などの近寄るべき空気ではないのですが...
中里介山 「大菩薩峠」
...思わずそれに近寄ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...どてらの方へ近寄れば近寄るほど...
夏目漱石 「坑夫」
...叔父と僕は崖の鼻に立って彼らの近寄るのを待った...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...近寄る足音と共に新らしく入って来た人が...
夏目漱石 「明暗」
...一方支配人はフレデリックの食卓に近寄ると...
南部修太郎 「死の接吻」
...このとき静かに片山の側に近寄ると...
原民喜 「壊滅の序曲」
...逆風におしまくられて近寄ることができない...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...少しも他人の堂に近寄ることの出來ぬやうにして居つたのであります...
松本文三郎 「印度の聖人」
...これに近寄ることはできる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...よそながら、ごあいさつをかねて、おわびなと……」「ああこれこれ、近寄るまい...
吉川英治 「新・水滸伝」
...橇の置き場に近寄ることも哀れなゲドニーと犬をもう一度見ることもしなかった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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