...』とお常は厭迄(あくまで)曇りのないクリクリした眼で調戯(からか)つてゐる...
石川啄木 「赤痢」
...樣を變へ身を殺す迄の哀れの深さを思へば...
高山樗牛 「瀧口入道」
...そこで今迄の遊び仲間のことなど...
田中英光 「さようなら」
...今迄吾々が見て来たかの二系列の対立...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...彼は今迄に何度か...
豊島与志雄 「反抗」
...その記念故に今迄とも角も身の過ちを免れて来られたのに...
長與善郎 「青銅の基督」
...兄(あに)は死ぬ時迄それを明言しなかつた...
夏目漱石 「それから」
...お膝元の江戸は言う迄もなく...
野村胡堂 「礫心中」
...その幻想的なフエアリイランドに苗づいてることは言ふ迄もない...
萩原朔太郎 「童話と教育について」
...今迄自分の後(うしろ)に差置いてあった骨箱を藤十郎の膝の前に据え...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...食ひ三時半近く迄...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...花井は、沼津行きとやらで出発し、残る五人で、一休庵迄出かけ、普茶料理を食べる、例によって僕だけ二人前食べる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...二人でタクシーで駅迄送って下さり(宿の女中のチップ迄出して下さり)...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...俺でさへ今迄気がつかない位ゐなんだもの...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...実は私は大学へ勤める迄は...
牧野富太郎 「植物記」
...畳をめくって夫婦で夜明け迄押えて遂に倒壊を防いだ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...夜遅く迄その上で遊ぶことは同じで...
柳田国男 「年中行事覚書」
...そうして男性の貞操はいつ迄も非文化的...
夢野久作 「鼻の表現」
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