...狭い路を辿(たど)って帰る淋しい背影(うしろかげ)が月明りに霞(かす)んで見えた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...寒い夜なのにブラブラと俥(くるま)にも乗らないで家路を辿っていました...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...そのようなところから注意深く辿(たど)って行ったら...
太宰治 「惜別」
...その航路を辿(たど)ればまた帰れないこともあるまいに! と姉上...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ヴォクセニスカという村へ辿りつくと...
谷譲次 「踊る地平線」
...一匹の猫が尼ヶ崎から此処までひとりで辿つて来る道中(どうちゅう)の難儀を語るものだつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...七漸く「富士山」に辿りついた...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...それは在来の見解によるいわゆる小説が解体の方向を辿ろうとも...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...印刷されてる文字を一つ一つ辿って...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...迷霧の中を辿ってるような心地で...
豊島与志雄 「反抗」
...二人は最後の一線の寸前まで辿り着いて居たのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...真っ暗な道を山の宿の方へ辿(だど)り乍ら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...辿り着くには小一時間かかる谷の一番奥に聖なる隠者がいて...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「羊飼いハイタ」
...漸っと辿り着くと...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...辿(たど)りついた...
本庄陸男 「石狩川」
...描寫に次ぐに描寫を以てする場面の展開を辿り...
水上瀧太郎 「覺書」
...これからどういう寸法にしようか」と峰を辿って...
吉川英治 「江戸三国志」
...辿(たど)りついて参りました」さけぶ間にも...
吉川英治 「源頼朝」
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