例文・使い方一覧でみる「込み入った」の意味

...何か込み入った事情があると見えて... 何か込み入った事情があると見えての読み方
谷崎潤一郎「金色の死」

...あまりに込み入った計算では実用にならないから... あまりに込み入った計算では実用にならないからの読み方
寺田寅彦「比較言語学における統計的研究法の可能性について」

...分析的にひどく込み入っためんどうな哲学が栄える... 分析的にひどく込み入っためんどうな哲学が栄えるの読み方
寺田寅彦「連句雑俎」

...それがまた大変に込み入った家なんです... それがまた大変に込み入った家なんですの読み方
徳田秋声「黴」

...何だか込み入った事を懸命に書いていたと見えて... 何だか込み入った事を懸命に書いていたと見えての読み方
夏目漱石「それから」

...どうかしてこの込み入った画の配合や人間の立ち廻りを鷲抓（わしづか）みに引っくるめてその特色を最も簡明な形式で頭へ入れたいについてはすでに幼稚な頭の中に幾分でも髣髴（ほうふつ）できる倫理上の二大性質――善か悪かを取（と）りきめてこの錯雑（さくざつ）した光景を締（し）め括（くく）りたい希望からこういう質問をかけるものと思われます... どうかしてこの込み入った画の配合や人間の立ち廻りを鷲抓みに引っくるめてその特色を最も簡明な形式で頭へ入れたいについてはすでに幼稚な頭の中に幾分でも髣髴できる倫理上の二大性質――善か悪かを取りきめてこの錯雑した光景を締め括りたい希望からこういう質問をかけるものと思われますの読み方
夏目漱石「中味と形式」

...これほど込み入った世の中だから... これほど込み入った世の中だからの読み方
夏目漱石「彼岸過迄」

...それを込み入った文（あや）でも隠しているように... それを込み入った文でも隠しているようにの読み方
夏目漱石「彼岸過迄」

...「面倒臭（めんどくさ）い」少し込み入った議論の筋道を辿（たど）らなければならなくなると... 「面倒臭い」少し込み入った議論の筋道を辿らなければならなくなるとの読み方
夏目漱石「道草」

...つい込み入った話に身を入れ過ぎた津田の心を横着（おうちゃく）にした... つい込み入った話に身を入れ過ぎた津田の心を横着にしたの読み方
夏目漱石「明暗」

...随分込み入った幾何（きか）の問題を... 随分込み入った幾何の問題をの読み方
夏目漱石「門」

...その話はかなり込み入ったものですが... その話はかなり込み入ったものですがの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...そういう込み入った事に就いては何等答えることが出来ませんでした...
浜尾四郎「悪魔の弟子」

...鉄砲の始めは必ずしも一地方に限らにゃならぬほど込み入った物でなしと論じたついでに...
南方熊楠「十二支考」

...余り手の込み入ったものはかえって面白くありません... 余り手の込み入ったものはかえって面白くありませんの読み方
柳宗悦「手仕事の日本」

...全体に込み入ったものが多くなり... 全体に込み入ったものが多くなりの読み方
柳田国男「こども風土記」

...つまりそれだけに込み入った概念を得にくい事柄なれば仕方がない...
柳田國男「地名の研究」

...何んだか少し込み入った話じゃないか... 何んだか少し込み入った話じゃないかの読み方
横光利一「上海」