...僕の議論好きになりたるは全然この辛辣(しんらつ)なる論理的天才の薫陶(くんたう)による...
芥川龍之介 「学校友だち」
...辛辣(しんらつ)なる不審訊問(ふしんじんもん)を開始していた...
海野十三 「蠅男」
...その悪辣狡智殆ど言語に絶するものあり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...これなどが本当の辛辣といっていいでしょう...
太宰治 「惜別」
...今このルクレチウスの言葉によって辛辣(しんらつ)に諷(ふう)せられているとも見られない事はない...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...少なくとも人目を惹く形で我らが刑事捜査局の辣腕を見せつけることになった上...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...敗戦後の苛辣な世の中に...
豊島与志雄 「朝やけ」
...先輩のルービンシュタインは辛辣(しんらつ)な批評家で...
野村胡堂 「楽聖物語」
...宇宙の方則は辛辣であり...
萩原朔太郎 「宿命」
...彼は此地方切っての辣腕家であった...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...辣薤面(らっきょうづら)のひどく仔細らしい番頭で...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...葵は辛辣な取調をうけた...
久生十蘭 「金狼」
...だが敵意と冷笑とで己に挑みかかる彼の辛辣を思へば...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...小説に出てくる狡猾(こうかつ)で悪辣(あくらつ)なスパイじゃない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...カイウス・メンミウスが彼に対してはなはだ辛辣な論文を書いたときも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...悪辣な野郎とわかってる者を旦那とたてちゃあいけねえ...
山本周五郎 「ゆうれい貸屋」
...辛辣(しんらつ)な諧謔(かいぎゃく)交(まじ)りに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...“街のダニ”ともいうべき悪辣(あくらつ)な男の罠(わな)にかかった始末を...
吉川英治 「新・水滸伝」
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