...僕の議論好きになりたるは全然この辛辣(しんらつ)なる論理的天才の薫陶(くんたう)による...
芥川龍之介 「学校友だち」
...悪辣無双(あくらつむさう)に切迫した時勢の手前も遠慮なく...
芥川龍之介 「龍村平蔵氏の芸術」
...かなり辛辣なしかも当を得た批評をしている...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...可愛がられるといくら悪辣な女でも...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...するどく辣腕(らつわん)な親方がそんなに多くいるのに...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...悪辣老獪(あくらつろうかい)の下心が秘められていたのである...
太宰治 「春の盗賊」
...従って一方にはそれを冷笑する傾向も漸く辛辣(しんらつ)になって来た...
辰野隆 「愛書癖」
...どこからどこまで見てやりたいという悪辣(あくらつ)な好奇心から...
中里介山 「大菩薩峠」
...好い心持でしょう」「非常な辣腕(らつわん)だ」「え? こうやると誰でもさっぱりするからね」「首が抜けそうだよ」「そんなに倦怠(けったる)うがすかい...
夏目漱石 「草枕」
...容易のことでは明りが立たねえ」平次の舌はその手よりも辛辣(しんらつ)です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...残忍辛辣のメスをふるつて...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...絡みあっていた辣薤の茎に踵をとられて...
久生十蘭 「生霊」
...智慧が短いと辛辣めかして云うならば...
宮本百合子 「合図の旗」
...辛辣な質問に驚いたように見えた...
宮本百合子 「思い出すこと」
...辛辣が生じている...
宮本百合子 「音楽の民族性と諷刺」
...三分間睨(にら)み合ったまま立ち辣(すく)んでいるうちに...
夢野久作 「少女地獄」
...「此(この)男忠実にして信用すべき案内者なり」と云ふ様な証明や「但(ただ)し見掛によらぬ辣腕(らつわん)ありと見え彼が妻は西洋人なり」と冷(ひや)かしたものや...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...『明暗』においては利己主義の描写が辛辣(しんらつ)をきわめているにかかわらず...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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