...言々ようやく辛辣となり激色を帯びてきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...辛辣(しんらつ)の質(さが)にて好む唐辛子(とうがらし)七月二十五日 「玉藻五句集」加ふるに団扇(うちわ)の風を以てせり七月二十九日 二百二十日会...
高浜虚子 「六百句」
...それと同時に実に辛辣(しんらつ)無残の形相をも...
太宰治 「女の決闘」
...そっけない辛辣(しんらつ)なものになっていった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...放縦苛辣(からつ)な古い性質をなおもっていた――(その後になると非常に変わってはきたが...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その苛辣な味に心を刺されることが...
豊島与志雄 「反抗」
...恐ろしく辛辣(しんらつ)です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あまりにも辛辣(しんらつ)だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...残酷で執拗(しつよう)で悪辣(あくらつ)を極(きわ)めたものでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの苛辣冷静な性格に似ずヴァイオリンをよくし時には助手のワトソン博士に一曲を奏でて聴かす余裕があり...
野村胡堂 「探偵小説と音楽」
...この辛辣な追求に逢ったら...
久生十蘭 「魔都」
...」チチコフはこのような辛辣(しんらつ)な批評に聊(いささ)かたじたじとなったが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...懐しい決闘が行はれるかと思へば次には辛辣なのが行はれ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...白痴の娘を利用しようと云う悪辣な考案が何うして続いて起らずにいるだろうか...
松永延造 「職工と微笑」
...辛辣な花桐の朋輩(ほうばい)らも...
室生犀星 「花桐」
...中でも島さんの表現がいちばん辛辣(しんらつ)であり...
山本周五郎 「季節のない街」
...この残忍悪辣な工作は二人の共謀の仕事と疑えば疑えたのであるが...
夢野久作 「冥土行進曲」
...連れの宗湛もまだ若いくせになかなか辛辣(しんらつ)なことをいう...
吉川英治 「新書太閤記」
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