...これに辟易(へきえき)した一同は...
芥川龍之介 「邪宗門」
...其ノ次ハ辟クレ色ヲ...
小穴隆一 「二つの繪」
...人々は辟易して口をおおい帽子を目深にして息を詰めた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...却(かえ)って此方(こちら)が辟易(へきえき)しました...
田中英光 「オリンポスの果実」
...当人は冷や汗を流して辟易(へきえき)し...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...暴徒らは不意を打たれたがなお辟易(へきえき)せず...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...」君江はあたりを憚(はばか)らぬ松子の声に辟易(へきえき)して...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...乘地(のりぢ)に成(な)つて居(ゐ)た爺(ぢい)さんは少(すこ)し白(しろ)い膜(まく)を以(もつ)て掩(おほ)はれた樣(やう)な眼(め)を(みは)つて稍(やゝ)辟易(へきえき)した...
長塚節 「土」
...股野は毫(ごう)も辟易(へきえき)した気色(けしき)なく無遠慮にそこいら中こつこつ叩いて歩いたが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
......
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...思ひがけぬところで辟易(たじろ)いでゐると...
原民喜 「舌」
...竜をして遂(つい)に辟易(へきえき)せしめぬ...
福田英子 「妾の半生涯」
...深い泥濘(ぬかるみ)に辟易して...
牧逸馬 「双面獣」
...野合的な結婚をしたのに!そんな想ひにつまらなく辟易して白々しくなると自分は...
牧野信一 「蔭ひなた」
...『西京雑記』には「漢ノ時池苑ニ蘭ヲ種ヱテ以テ神ヲ降シ或ハ粉ニ雑ヘテ衣書ニ蔵メ蠹(と)ヲ辟ク」と出で...
牧野富太郎 「植物記」
...土中と空中に棲む悪鬼シンナを辟(さ)くと(一八五〇年シンガポール発行『印度群島および東亜雑誌』四巻八号四一五頁...
南方熊楠 「十二支考」
...その猛勢に猟士また虎(ジャグアル)も辟易して木に上りこれを避くる由(フンボルトの『旅行自談』ボーンス文庫本二巻二六九頁...
南方熊楠 「十二支考」
...劉辟は、高覧と戦って、一戟(げき)のもとに斬り落され、趙雲は高覧へ飛びかかって、一突きに、高覧を刺し殺した...
吉川英治 「三国志」
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