...さらば……天人(てんにん)のやうに辛抱づよく...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...こつこつと辛抱づよくやらなければね...
海野十三 「三十年後の世界」
...ただ辛抱づよく働き...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...わたしは辛抱づよくも八時から十一時まで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...彼こそ彼女を飽くまで愛してゐたのだ! 誰よりも辛抱づよく...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...辛抱づよく寛大な笑顔で自分をみつめている兄弟(ブリューデル)の顔を見た...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...売ってもいいだが」私は辛抱づよく待った...
山本周五郎 「青べか物語」
...辛抱づよく時機の来るのを待っていたのかもしれない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...貴方がもし辛抱づよく...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...辛抱づよく粟や稗を撒(ま)いて...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...辛抱づよく待つことにしよう...
山本周五郎 「竹柏記」
...やはり辛抱づよくついて来て...
山本周五郎 「橋の下」
...千久馬だけは辛抱づよく訪ねて来た...
山本周五郎 「はたし状」
...甲斐は辛抱づよく詫(わ)びを云い...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...「私はすっかりあのことに騙され、あのことなしには済ませなくなった」と新八は云った、「すると、急におまえがいなくなった、とつぜん屋敷奉公にあがって、ごくたまにしか帰ってこない、それでも、そのままならまだよかったかもしれないが、宿さがりのたびにあのことをしいる、忘れかかるころになると、おまえは帰って来て、私を飽きるまで自由にする、そしてまた屋敷へ戻っていってしまうんだ、私はどうすればいい、すっかり馴れてしまって、あのことが欲しくなって、自分で自分をどうしようもなくなることがある、だが、おまえはいない、おまえは手の届かない遠いところへいってしまってるんだ、――おまえがまだ材木河岸にいるじぶんから、お久米は私にさそいかけた、私はみむきもしなかった、だがお久米は諦(あきら)めなかった、辛抱づよく、暇さえあればさそいかけた、私のがまんにだって限りがある、自分をいやらしく思いながら、そのことに馴れてしまった躯が承知しない、私はとうとう負けた、負けないわけがないじゃないか、おまえにもそれはわかるだろうし、そのことで私を責めるわけにはいかない筈だ」「ええそう、そのとおりよ」おみやは泣きながら頷いた、「みんな新さんの云うとおり、悪いのはあたしよ」「泣くのはよしてくれ」「ええ泣かないわ」おみやは涙を拭いた、「新さんに云われて、初めてわかった、あたしはただ新さんが好きで、可愛くって、どうしてもそうならずにはいられなかったの」「本当にこのおれが好きなら、女はもっと違ったことをする筈だ、私はまだ十六にしかなっていなかったんだぜ」「でもあたしは、そうするよりほかにどうしようもなかったの、あなたの年のことも、そんなふうにしていいか悪いかということも、なんにも考えられないほど夢中だったわ」「おまえはただそのことだけが好きなんだ、相手はおれでなくったって、誰だってよかったんだ」「いいえ違う、それだけは違う、あたしがそんな夢中になったのは新さんだからよ」「そう云えば私がよろこぶとでも思うのか」「いいえ、あやまるだけよ」とおみやはまた泣きだした、「あたしはなにもかもわからなくなるほど新さんが好きだったのに、そのために却って新さんを悪くしてしまった、そう思うとあたしどうしていいかわからない」「泣くのはよせというんだ」「云ってちょうだい、あたしどうしたらいいの、新さん」おみやは泣きながら云った、「どうしたら罪が償えるか云ってちょうだい、あたしあなたの云うとおりにするわ」「わけはないさ」と新八が云った、「別れるだけだ」「別れるって」おみやはぎょっとしたように彼を見た...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...善右衛門は辛抱づよく...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...辛抱づよくなにごとかを待っているという風な姿勢をみると...
山本周五郎 「柳橋物語」
...しかし師直は辛抱づよく彼の肴(さかな)になりながらも...
吉川英治 「私本太平記」
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