...じつと辛抱して待つてゐたことがあるのですよ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...それとともに今日まで粒々辛苦して築き上げた堅実な父の業務の一切が...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...イズレ行クヨ」ソウ云ッテ婆サンノ訊問ヲ辛ウジテ切リ抜ケル...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...この辛さがわかってくれないの! (相手の胸に頭を押しあて...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...されども辛き運命とレートーの子と人中のユウポルボスはわれを討つ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...まあなるべくなら辛抱した方がよござんすよ...
徳田秋声 「縮図」
...然(しか)るをやっと半月たつかたたぬに若い二人はもう辛抱がしきれずに...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...紙が辛うじて文鎮の先に食留められている...
中里介山 「大菩薩峠」
...とてもおとなしく辛抱して聴(き)いていられたものじゃございません...
夏目漱石 「明暗」
...辛くも血路を開いて...
野村胡堂 「十字架観音」
...辛(から)くも受留めましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肌抜ぎだけは辛棒したが...
牧野信一 「鏡地獄」
...私がまた其れが死ぬよりも辛(つ)らかツたんですけれども...
三島霜川 「平民の娘」
...達ちゃんがこれ迄にない辛苦や生死やに直面してからのことで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...放送といふものは辛いものだ...
室生犀星 「京洛日記」
...それまでは窮屈を辛抱して貰わねばならぬ」「すべてよしなにおたのみ申しまする」なにもかも任せきったという態度である...
山本周五郎 「新潮記」
...しゃがれた声でひどく辛辣(しんらつ)な...
山本周五郎 「花も刀も」
...富坊もさぞ辛かったろう」「どうだかな」とこちらの男が云った...
山本周五郎 「へちまの木」
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