...一番辛辣(しんらつ)で...
芥川龍之介 「父」
...ポーの批評は辛辣で鳴るものです...
芥川龍之介 「ポーの片影」
...大抵の人は辛抱(がまん)して解つたやうな顔をしたり...
薄田泣菫 「茶話」
...辛うじて危うく毬のやうに谷に墜ちることから免れた...
田山録弥 「山間の旅舎」
...辛くも三百両の大金を纏(まと)めました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...こんなにも辛い思いをして...
林芙美子 「新版 放浪記」
...私は辛かった菓子工場の事を思うと...
林芙美子 「放浪記(初出)」
......
波立一 「動員令」
...各区の自警団とわずかばかりの老年の臨時警官の手で辛うじて治安の最後の線を保持していた状態だったので...
久生十蘭 「青髯二百八十三人の妻」
...谷口林助は、辛うじて、一命をとりとめたが、タカは死んだ...
火野葦平 「花と龍」
...いかなる非運に際して辛苦(しんく)を嘗(なむ)るもかつて落胆(らくたん)することなく...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...「身のほど知らずめ、海軍お取り立てのため将軍家の命によって留学なされた榎本どのと同日に論ぜられるか、フランス仕込みの新知識じゃ、海軍奉行榎本どのと比較するとは、身びいきにも程があろう、無くてかなわぬご仁があれば、無くもがなの身の上もある、おのれにとっては、辛くはあるが、この辛さには乗りこえねばなるまいが、と思えばこそ――」「それにしても、われらの主君を開拓使の貫属とはなにごとでござる」「うん」「玉目三郎を死におもむかせたとは申されぬ、高倉利吉どのに詰腹切らせてやったとは申されぬ――」「それで?」阿賀妻は冷たい眼でそう受け止めた...
本庄陸男 「石狩川」
...辛うじてその日暮しが出来る位ひのもので...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...「眠気を辛へてゐるといふことも斯う極度に逢すると一種の快感だぜ...
牧野信一 「蔭ひなた」
...フツと噴き出すのを辛うじて堪へた...
牧野信一 「痴想」
...艱難辛苦を徳のために必須のものとするならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...もう辛抱はできねえよ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...辛(つら)いのは...
吉川英治 「松のや露八」
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