...十四日午後一時以後噴煙は尚盛なるも、鳴轟稍々遠し、同七時熔岩の噴出爆發盛なるを觀る、此熔岩を流下し城山の上方約五町許りの距離迄押出し、其幅員約二十町厚さ數十尺に及べり、城山より沖の小島附近の海面は一帶に輕石充滿し、黒灰色を呈せしも、正午頃までには皆南方に流去せり、午後五時頃より熔岩の迸發稍々衰ふ、十四日夜間の活動は主に横山の正東に當り海拔約二百米突の所に在る噴火口よりし、其勢力は日中に比し衰頽せり、十五日朝より十六日に至る噴火の状況は著しき異状なきも、噴煙は稍々※少せるが如し、大熔岩を徐々流下して海邊に切迫しつゝあり斯くして、赤水、横山方面は遂に海中に突き入りて烏島に及べり、十五日午前十時四十五分愛宕山上より黒煙噴出、同十一時より鳴轟稍々強大と爲る、午後二時十分大噴煙、同五時十五分轟聲一時止む、夜に入り山麓熔岩上の爆發盛なり、同十時噴火大に衰へ鳴轟微なり、同十時十分山麓熔岩上一列に七個の噴口現はれ、音響強し、十六日午前一時四十分鳴轟一時止む、同四時五十分鳴轟強く噴火盛なり...
石川成章 「櫻島噴火の概況」
...巴里の轟も……善か...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...ミルキ夫人の室から轟然たる一大音響が聞えてきた...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...轟々いう機械のそばに十二時間も立ち尽し...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...瀧口胸愈轟き、氣も半(なかば)亂れて飛ぶが如く濱邊(はまべ)をさして走り行く...
高山樗牛 「瀧口入道」
...もうお終い……轟然たる音響……死屍累々……壊滅!その惨状は...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...それからタアラントが少し洞声(どらごえ)のように轟く声で言った...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...その恐るべき轟雷に...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...下で轟然(ごうぜん)たる音がすると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...四時止むときなく轟くような音を立てている...
久生十蘭 「地底獣国」
...轟夕起子は近頃頭のいゝ女と思った...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...轟 だって、一人の劇作家として、とにかく戯曲と言う面から言って、つまり純粋に芸術的な業績としてチャンと――...
三好十郎 「好日」
...轟 どうか、よろしくお願いします...
三好十郎 「好日」
...利助 え? もう待てねえつて? そいつは約束が違ふぢやないか!轟 違つても仕方が無い...
三好十郎 「地熱」
...轟 とにかくまあ...
三好十郎 「地熱」
...黒い風のような列車の轟音(ごうおん)を遣(や)り過したあとで...
夢野久作 「木魂」
...そうして轟く胸を押し鎮(しず)めながら廊下伝いに土間に持ち出して音を立てぬように塵を払うて参りまして...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...死んだ轟氏から秘密厳守の約束か何かで聞いていた話だろうと思って...
夢野久作 「二重心臓」
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