...事実、その後三国越の宿々で、轆轤の音は聞き、あのこまかい木屑は見たが、二本の腕で刀を振う人は見受けなかった...
石川欣一 「山を思う」
...名什傑作が轆轤細工のようにドシ/\出来たなら...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...これは轆轤首と申す妖怪(ばけもの)の首でござる...
田中貢太郎 「轆轤首」
...切られた幹は轆轤で吊して...
豊島与志雄 「古木」
...活溌々転轆々(ろくろく)として凡(およ)そその馳(ちぶ)するを得る所はこれに馳し...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...シュシュシュと轆轤(ろくろ)が回(ま)わる...
夏目漱石 「倫敦塔」
...古風な教会の燭台みたいな恰好に轆轤挽(ろくろびき)にした木の柱で支えられた浅い客好きのする庇の下へチチコフを招き入れた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...吾人が棍棒、弓、藺籃の以外に出なかつた時期に於て、又、吾人が紡車、滑車、轆轤、植杭機を案出したのは比較的近代に於てゞあるが、既にその時期に於て、又吾人の傑作が弩砲、時計、機織器であつた時期に、この「しほがまぎく」属は科学的実験用に適するが如き密封したその嚢や、その次第に外れる弾機(スプリング)や、その傾斜平面の組合せ等を案出してゐたのであつた...
牧野信一 「卓上演説」
...轆轤を廻しながら弁解するのであつたが...
牧野信一 「沼辺より」
...忽ちのうちに轆轤首にでも化けて仕舞ひさうなのである...
牧野信一 「剥製」
...轢轆(れきろく)と走り去るのが聞こえた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...縁(ふち)の虧(か)けた轆轤(ろくろ)細工の飯鉢(めしばち)を取って見せる...
森鴎外 「鶏」
...疾く疾く轆轤にかけてそれを形作れ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...轆轤(ろくろ)にしろ...
柳宗悦 「北九州の窯」
...轆轤(ろくろ)を挽(ひ)く者...
柳宗悦 「工藝の道」
...土と轆轤(ろくろ)と絵附(えつけ)と釉掛(くすりがけ)と焼きとをなすべきであるか...
柳宗悦 「工藝の道」
...轆轤(ろくろ)は心(しん)がゆるんでいるのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...木地(きじ)を轆轤にかけたり...
吉川英治 「江戸三国志」
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