...事実、その後三国越の宿々で、轆轤の音は聞き、あのこまかい木屑は見たが、二本の腕で刀を振う人は見受けなかった...
石川欣一 「山を思う」
...川岸(かし)は荷車(にぐるま)の轣轆(れきろく)に震(ふる)ひ...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...ガラガラと轆轤(かぐらさん)に銛綱(せんこう)が繰(く)られて...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...砂利を噛む車輪のひびきが蹄の音のなかに轆々とまじって...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...まさしくこれは轆轤首...
田中貢太郎 「轆轤首」
...車馬轣轆(れきろく)の声とともに相和して...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...艫の方で轆轤(ろくろ)でその帆を懸声をして巻上げる...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...活溌々転轆々(ろくろく)として凡(およ)そその馳(ちぶ)するを得る所はこれに馳し...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...轢轆とした轍の音が聞えてきた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...土手に隠れて形は見えないが車馬の声が轆々(ろくろく)として聞える...
二葉亭四迷 「浮雲」
...轆轤を回すやうに引きまはした...
牧野信一 「創作生活にて」
...轆轤首の反吐のやうな議論を聞かせられては...
三田村鳶魚 「女順禮」
...同じ轆轤を挽くとても...
柳宗悦 「工藝の道」
...彼は何度も何度も同じ轆轤の上で同じ形を廻してゐるのだ...
柳宗悦 「雑器の美」
...即ち轆轤(ろくろ)で椀を挽(ひ)く者...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...あるものは素地(きじ)を、ある者は轆轤を、ある者は塗を背負う...
柳宗悦 「陸中雑記」
...これを轆轤(ろくろ)でひいて今のコケシボコにするまでの...
柳田国男 「こども風土記」
...木地(きじ)を轆轤にかけたり...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索