...横になりはしたがいつまでも寝つかれないで二時近くまで言葉どおりに輾転(てんてん)反側しつつ...
有島武郎 「或る女」
...大きい夏蜜柑が一つ輾(ころ)げ出す...
石川啄木 「漂泊」
...病褥の中でおのずから輾転反側せざるを得なかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...敷き散らしてその上に輾(ころが)り(まわ)つたなら...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...後悔の念に文字どおり転輾(てんてん)する...
太宰治 「酒ぎらい」
...床の中で輾転(てんてん)しているのです...
太宰治 「斜陽」
...無意識に輾転反側(てんてんはんそく)した...
田山花袋 「一兵卒」
...かれはさらに輾転反側した...
田山花袋 「一兵卒」
...またガタガタと山深く輾らせて行くのだつた...
田山花袋 「道綱の母」
...転輾して外人の持ちものとなつてから...
徳田秋聲 「浪の音」
...床のなかで転輾(てんてん)としていた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...人のからだを粥に炊く輾麦より細かく截りきざむくらゐは...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「さあ皆の者馬に鞍を置け!武具(もののぐ)をつけろ! 刀を抜け! 鉛の輾麦(わり)を忘れず用意しろよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...貧を思ひ、今月の金のアテなきを思ひ、もう俺は誰も相手にしなくなったのかと、深き嘆きの淵に陥ちたりして、輾転反側、十二時――一時、まだ寝られない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...独りで輾転(てんてん)と泣き...
山本周五郎 「菊千代抄」
...畳の上を輾転(てんてん)して藻掻(もが)き苦しむなど...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...察するに難(かた)からざるべく……屍体の甚だしく煩悶輾転(てんてん)せる痕跡...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...あの輾轉(てんてん)として...
蘭郁二郎 「歪んだ夢」
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