...輾(ころ)んでも只は起きない工夫ばかりしてる...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...転輾反側(てんてんはんそく)している様子だった...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...呻吟転輾(しんぎんてんてん)の果死亡した...
太宰治 「古典風」
...いても立っても居られぬ転輾がはじまった...
太宰治 「酒ぎらい」
...あとで劇烈な悔恨の腹痛に転輾(てんてん)する...
太宰治 「佐渡」
...床の中で輾転(てんてん)しているのです...
太宰治 「斜陽」
...懊悩転輾(おうのうてんてん)の日夜を送っている弱い貧しい人の子は...
太宰治 「懶惰の歌留多」
...無意識に輾転反側(てんてんはんそく)した...
田山花袋 「一兵卒」
...其の騷ぎを聞きつゝ眠られぬ臥床(ふしど)の上に輾轉するより外に途がないのである...
寺田寅彦 「伊香保」
...まんじりともせずに転輾反則(てんてんはんそく)しました...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...ついには滑稽(こっけい)な様子で解剖台の上へ転輾(てんてん)とするのではあるまいかと思うと...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...凍てたる夜深の巷を乗り行く時なぞゴム底の足袋はパタパタ音して不愉快極まりなくゴム輪は轍の砂利を輾(きし)る響せざるが故矢張初めの中は乗り心地よろしからず世の中段々いやなものが流行出したりと思いき...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...うと/\と熟睡(じゆくすゐ)することも出來(でき)ないで輾轉(ごろ/\)して長(なが)い夜(よ)を漸(やうや)く明(あか)した...
長塚節 「土」
...貧を思ひ、今月の金のアテなきを思ひ、もう俺は誰も相手にしなくなったのかと、深き嘆きの淵に陥ちたりして、輾転反側、十二時――一時、まだ寝られない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...輾転(てんてん)また輾転...
穂積陳重 「法窓夜話」
...多紀庭(たきさいてい)は「爾後転輾附益非一...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...察するに難(かた)からざるべく……屍体の甚だしく煩悶輾転(てんてん)せる痕跡...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...輾転(てんてん)ともがき廻った...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索