...海水の浸入! この事実に較ぶればいままでの殺人事件なぞ...
大阪圭吉 「坑鬼」
...道學先生が卓上の思索に本ける道徳などに較ぶべきものにあらず...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...而かも彼等は斯くして得たる生に較ぶれば...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...ともかく、この音たるや、何に譬(たと)うべきであったろう? 天地の叫喚というか、地軸の怒号と評すべきか、これに較ぶれば、ピッケルン島沖十二吋(インチ)の主砲弾の爆発音響なぞは物の数でもなかった...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...伯爵邸の豪勢さには較ぶべくもないが...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...この美しさに較ぶれば...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...劉の七略に較ぶれば墮落をして居るのであります...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...化転の内を較ぶれば……道庵先生はこの時...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゴーゴン・メジューサとも較ぶべき顔は例に由(よ)って天地人を合せて呪い...
夏目漱石 「幻影の盾」
...この河に較ぶべき河はまたとない! 更にまた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...コゼツトに較ぶれば何といふ深い根本的な「人間として」のネルリであつたらう...
室生犀星 「愛の詩集」
...これを此書の「壬申以来文部へ出仕」云々(しか/″\)の一節に較ぶれば...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...慶長中に水戸頼房入國の供をしたと云ふ眞志屋の祖先に較ぶれば少しく遲れてゐるが...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...――これを較ぶるに...
吉川英治 「三国志」
...「……化転(けてん)のうちを較ぶれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...ドストエーフスキイの『罪と罰』以外に較ぶべきものを知らぬほどである...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
便利!手書き漢字入力検索