...軽率に一見すると...
上田敏 「『新訳源氏物語』初版の序」
...待った!」「ええッ」「軽率に入ってはいけません...
海野十三 「千早館の迷路」
...軽率に一地方の産物などを販売せんと...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...とにかくいま都で名高い髭そうろうの大尽だから間違い無しと軽率にひとり合点(がてん)して有頂天のうちにこの縁談をとりきめ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...わしが頗(すこぶ)る軽率に騒ぎ出して...
太宰治 「新ハムレット」
...何もきかず軽率に約束したことが後悔せられた...
田中貢太郎 「雀が森の怪異」
...考えなくしゃべったり軽率に行動したりすると...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...そう軽率に決めるべきことでもないんですから...
徳田秋声 「仮装人物」
...ここでは懺悔の神秘が専断軽率に貶(おと)し卑しめられていると告発した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...「そのため私は軽率にも...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...軽率にも自分の切札を出してしまったりした...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...今夜はちょっと軽率にここへ来てしまったね...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...我国の徳川時代における本草学者達はヅクノキ一名ハボソを間違えて軽率にもそれをオリーブだと思ったので...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...しかし、スウェーデン人もノルウェイ人も、余りに軽率に、開拓した場合土地の真の価値がどうなるであろうかをあらかじめ考慮することなく、森林を開拓する、と非難されている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...ここの人は性癖が強いから軽率にして折角の友達を不快にさせるのも切ないし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人に聞こえましても軽率に思われることです...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分だけが船を出してそちらへ行くのは軽率に見られはせぬかと躊躇(ちゅうちょ)している時に八の宮からお使いが来た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...京極摂政師実(きょうごくせっしょうもろざね)の孫――大炊御門経宗(おおいみかどつねむね)とか、花山院の左大臣兼雅(かねまさ)とか、京極大夫隆信とか、民部卿範光(みんぶきょうのりみつ)、兵部卿基経(ひょうぶきょうもとつね)などという人々は、日ごろから、法然に帰依している人たちであるしまた政治的にも、「言論の上ならばともかく、ただ新しい宗教を排斥するための強訴(ごうそ)や誹謗(ひぼう)は、これを御政治にとりあげて、軽率に、主権の御発動を仰ぐべきでない」という意見を持って、廟議にのぞんでいた...
吉川英治 「親鸞」
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