...年末にごく軽少なものを仕入部主任に持参しましてたいへん叱られたことがあります...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...あの一九二三年の地震によって発生した直接の損害は副産物として生じた火災の損害に比べればむしろ軽少なものであったと言われている...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...軽少な器械で巨船を動かすような事になるだろう...
寺田寅彦 「話の種」
...しかしこの一事だけでも新聞というものが現代の人心に与える影響はなかなか軽少なものではない...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...「猫でも、人間でも、何んでも扱うな」牧が、金包を義観の方へ押出して、「軽少ながら、倅への読経料、お収め下さいますよう――せめて、水ぐらいは、お供して行って手向けてやりとうござるが、子は父の心を知らず、父は又、父の情に欠けたる者、何卒、御僧において、拙者の代りとして、よろしく、冥福をお祈り下さるよう――」静かに云って、軽く頭を下げた...
直木三十五 「南国太平記」
...軽少ながら百ずつ……」といい出しましたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...軽少ながら憤りの心をさえ起してみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...悪い意味ではない一つの軽少なる賄賂(わいろ)...
中里介山 「大菩薩峠」
...不肖(ふしょう)なりといえども軽少ながら鼻下に髯(ひげ)を蓄えたる男子に女の自転車で稽古(けいこ)をしろとは情ない...
夏目漱石 「自転車日記」
...今頃は御師匠さん自身が月桂寺さんから軽少な御回向(ごえこう)を受けているだろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...心に比ぶればはなはだ軽少なりとの意でなく...
新渡戸稲造 「自警録」
...とてもお軽少なので...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...お軽少なのでビフテキを追加する...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...このお軽少な夕食を食べていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...ギーッパタンやって居たところで入って来るもの等は実に軽少なので...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...何しろ軽少な数ではあるまい...
三好達治 「銀座街頭」
...一切の財産は軽少ながら...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...じつは軽少なれど...
吉川英治 「新・水滸伝」
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