...マスクの人物は、部屋の真中においてあった小テーブルを、天井の穴の下へ引ずって行き、その上に椅子を二脚積み上げて、足場を作り、非常な身軽さで、それをよじのぼり、格天井のわくへ飛びついた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...彼の身軽さはまたその強力にもまさっていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...軽輩の身軽さとはちがう...
直木三十五 「南国太平記」
...若いころの軽さではなく...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...拾った妻の骨の軽さが...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ほどよく綾(あや)なす手練(しゅれん)と身の軽さ...
中里介山 「大菩薩峠」
...お隣りのでんでん町へでも行くような気軽さで...
中里介山 「大菩薩峠」
...遠くなり近くなる踊りの輪の具合で、それは十七八とも二十歳(はたち)近いとも見えましたが、すぐれて高い背も美しく、差す手、引く手、返す肩、捻(ねじ)る腰、すべての線の躍動する見事さ、雲を踏むかと、足取りの軽さ...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...猫のような身軽さで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まるで深谷の身軽さが伝染しでもしたように...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...彼女は身軽さうに岩の端に立停まり...
原民喜 「雲雀病院」
...物事の重さ軽さぐらいのことは...
久生十蘭 「泡沫の記」
...彼にとっては役所の延長のような気軽さであった...
本庄陸男 「石狩川」
...証明を終えた答案から離れたような身軽さで...
横光利一 「旅愁」
...その変った軽さになった父を思うと...
横光利一 「旅愁」
...帰りはもう一度少年のころの駄駄を繰り返すような気軽さで家へも這入れた...
横光利一 「旅愁」
...急ぐ用とてない野僧の身軽さ...
吉川英治 「新書太閤記」
...六十歳とは見えない身の軽さで...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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