...葉子の膝(ひざ)はふうわりとした軽い重みを覚えていた...
有島武郎 「或る女」
...恐ろしく船足が軽い...
大阪圭吉 「死の快走船」
...」風谷は態(わざ)と軽い調子で言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...私の頭の上で軽い音をたててからからと鳴るものがあつた...
薄田泣菫 「独楽園」
...敬神崇仏の念のあまりお篤いお方とは申されませぬ相州さまがその度毎に閉口なさる御様子が御ところの軽い笑ひ話の種になるくらゐの...
太宰治 「右大臣実朝」
...昔のとおりの軽い心臓の群集を両側の歩道に持っている英吉利(イギリス)での羅典区(カルテ・ラタン)――私は...
谷譲次 「踊る地平線」
...しかし軽い疾病は現在の私にはむしろうれしいものだ...
種田山頭火 「其中日記」
...この軽い荷物を積載して彼はノーフォーク州の小川から小川へと...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...草の葉をも戦(そよ)がせない程な軽い風が食後に散歩する人をばいつか星の冴えそめる頃まで遠く郊外の方へと連れて行く...
永井荷風 「花より雨に」
...失敗したかな? といふ軽い不安と...
牧野信一 「女に臆病な男」
...軽い笑ひを漂はせたり...
牧野信一 「サンニー・サイド・ハウス」
...軽い睡気を怺えながら画筆を動かしてゐるのは悪くない...
牧野信一 「日記より」
...私は余程軽い気持になっていた...
松本泰 「日蔭の街」
...なにしろ世間知らずだでねえよ」軽いのは口だけか...
山本周五郎 「青べか物語」
...朝髪かき上ぐる手ざはりが何(なに)やら温泉場(ば)にゐるやうな軽い気分にわたしをする...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...(流罪(るざい)は軽い...
吉川英治 「親鸞」
...それは軽い失望にもあたらぬものであった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...エロア――おれの手が水の上で字が書けるように軽いといいんだがなあ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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