...応無所住而生其心――まだこの一転句(マヽ)が出来ません...
種田山頭火 「松山日記」
...その光景とは一見直接には関係しない純主観の一首を漢詩の転句とでもいったふうにモンタージュとして嵌入(かんにゅう)したのもある...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...しかし、我々は詩を取るのではない、志を取るのだ、これの解釈をしてみると、人間百行のもとは忠と孝だ、忠と孝を離れて、行もなければ、道もない、真の英雄というものは、この道を取って失わざるものをいうのだ、そこで、転句に至って、わが身を謙遜して言うことには、我々は決して英雄でもなければ、英雄を気取るものでもないが、この赤心を抱いて、この躬(み)を尽そうと思う精神だけは英雄に譲らない、とこう言うのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...転句で転ずるのがラジオなどで聴いていると転句のところでまるで喧嘩でもしているように怒鳴る...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...転と来て転句だ……おゝ何といふ向ふの眼...
宮沢賢治 「疑獄元兇」
...」わたくしは転句に注目する...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蘭軒の詩の転句は頼千秋の書した黄葉夕陽村舎の襖の文字ださうである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」転句の牡牛関(ぼぎうくわん)は即ち示嶺(ばうしれい)であらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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