...仰向きにお転びになつたまゝ...
鈴木三重吉 「桑の実」
...転び来りて其傍に横わりしと伝えらる...
高木敏雄 「比較神話学」
...尋常では腰の定まるべくもないこの場合の甲板の上を、転びもせずに、吹き荒れる雨風をうまく調子を取って、ひらりひらりと物につかまりながら走って来るのは、むかし取った杵柄(きねづか)ではなく、むかし鍛えた軽業の身のこなしでもあろうけれど、この女の勝気がいちずに、不人情を極めた手前勝手な船頭の手から逃れて、これに反抗を試みようとして、思慮も分別も不覚にさせてしまったものと見るほかはありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...転んではならない袖切坂の途中で転びました...
中里介山 「大菩薩峠」
...どうしてこんな怪我をなさいました」「この間あるところで」「お転びになったのですか」「いいえ」「それでは戸の間へ...
中里介山 「大菩薩峠」
...四人とも一度に杉の木立の崖の下へ転び落ち...
中里介山 「大菩薩峠」
...蚊帳(かや)の中に独り寐転びながら...
夏目漱石 「それから」
...周助は転び切支丹だが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――江戸中の転び切支丹の名前と住所は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...雌はすぐ土の上へ転び降りて...
林芙美子 「泣虫小僧」
...海にむかって転び落ちて行く永劫の瀑布...
久生十蘭 「南極記」
...わたくしは躓(つまづ)いて転びました...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...その代り別の・全く独特な・もはやあんなにふわふわした転びやすいものではない・幸福を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「お前が転びでもすると私が敬吾に申訳けがない...
夢野久作 「空を飛ぶパラソル」
...濡縁(ぬれえん)まで転び出して来てさけんだ...
吉川英治 「上杉謙信」
...転び落ちる土煙とともに...
吉川英治 「三国志」
...あれなる足場から転び落ちたのでございます」「職人どもの喧嘩か」「は……」「下手人は何者じゃ...
吉川英治 「親鸞」
...抛(ほう)り出されたように転び出した...
吉川英治 「宮本武蔵」
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