...「ぜんまい」の大きなようなもので多肉柔軟...
石川欣一 「可愛い山」
...病院船の軟らかいベッドの上に横たわって...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...肋軟骨化骨(ろくなんこつかこつ)の有無とか...
海野十三 「蠅男」
...それは再度の解散をおそれる心理が一部を軟論に傾かせたことと...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...地金の軟かさと刃金の硬さとが不可言の調和を持っていて...
高村光太郎 「小刀の味」
...三階の方の部屋は軟か物などを着ている女中の所管(もち)と決まっていた...
徳田秋声 「黴」
...玉蜀黍(とうもろこし)の茎は倒れて見通す稲田の眺望は軟かに黄ばんで来た...
永井荷風 「草紅葉」
...あの柔軟な舌を動かさずにいたということが変で...
中里介山 「大菩薩峠」
...純金ばかりでは軟かくってお金になりませんから――そうして...
中里介山 「大菩薩峠」
...それからといふものは三年(ねん)も臥(ふせ)つた儘(まゝ)で季節(きせつ)が暖(あたゝ)かに成(な)れば稀(まれ)には蒲團(ふとん)からずり出(だ)して僅(わづか)に杖(つゑ)に縋(すが)つては軟(やはら)かな春(はる)の日(ひ)をさへ刺戟(しげき)に堪(た)へぬやうに眩(まぶ)しがつて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...遙かに「より軟らかい拍節」と「より高調されたる旋律」とを欲してきた...
萩原朔太郎 「青猫」
...メアリが軟化して進歩した理由がいま分かった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...陸軟風が吹いて、海は干潮でずっと引いていた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...しかしそれで落付ければよいし当人はうれしそうにして自然な軟らかさを体に現しているからいいのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そしてこの犠牲の候補者は過半軟派から出た...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...最も立派な霊魂とは最も柔軟で変通自在な霊魂である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...柔軟な身ごなしや...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...一面(めん)恫喝(どうかつ)、一面柔軟、いつも対高氏の段になると一そう見得張る心理にかられるのもじつに妙なほどである...
吉川英治 「私本太平記」
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