...保証人がなく保証人を頼む二円の金の持合わせもないのだから軒並みに断られた...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...しかし調べてみるとあちらでは牛乳はほとんど軒並みの需要で...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...軒並みに並んでゐる珈琲店(カフエ)の明りで梢の方から倒(さかし)まに照されて...
高村光太郎 「珈琲店より」
...軒並みの家々の影も...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
...軒並みの商店からは...
谷譲次 「踊る地平線」
...五六人という群れになって北山おろしの木枯らしに吹かれながら軒並みをたずねて玄関をおとずれ...
寺田寅彦 「自由画稿」
...門(かど)にはもう軒並み竹が立てられて...
徳田秋声 「新世帯」
...焼けつつある軒並みの間を通ることができなくて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...百年以上も古びて黙ってる高い人家の軒並みの間に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...章魚(たこ)の足のおでんを売る店が軒並みに出ている...
林芙美子 「貸家探し」
...家々は軒並み陰鬱で...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...これが軒並みに並んでいる...
久生十蘭 「魔都」
...米の煮える香気が軒並みにあふれて来だしたのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...街には軒並みに赤い幔幕が張られ...
牧野信一 「熱海線私語」
...私がそんなことを思いながらこれを書いている家の門には軒並みの旗が立っていて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「それが今の活動写真小舎の軒並みさ...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...往来の軒並み全部...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...今井兼平(かねひら)の砦(とりで)の址(あと)があるところから「兼平(かねひら)せんべい」を軒並み売っていたため...
吉川英治 「宮本武蔵」
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