...車が停ったのは、その一軒の前で、彼の家はそれから反対側に折れたところにあるのだ...
梅崎春生 「記憶」
...その密林荘が密林中の一軒家であって...
海野十三 「密林荘事件」
...で、もう一軒の、そこに(三字削除)がある筈なのだ、十五番の方へ行ったが、そこでもそんな人間はいないと言う...
大杉栄 「日本脱出記」
...「人ならば浮名やたゝん小夜ふけて枕にかよふ軒の梅が香」と認(したゝ)めてあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...遠い田舎の山の頂上の一軒家...
太宰治 「女生徒」
...城郭(じやうくわく)のやうな家造りが物々しくも軒を連ねて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...念のため向う三軒兩隣を當つて見ましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...熱海(あたみ)に別荘を一軒持っているきりで...
林芙美子 「晩菊」
...東洋軒は、また、その日も、珍無類なお客を迎えた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...六時十五分前に一台の人力車(じんりきしゃ)がすうっと西洋軒(せいようけん)の玄関(げんかん)にとまりました...
宮沢賢治 「紫紺染について」
...四月十三日に蘭軒が再び静宜亭に詩会を催したらしい...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...枳園は榛軒より少(わか)きこと僅に三歳であつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...柏軒が将軍家定に謁したのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...三次一軒の家へ飛び込む...
山中貞雄 「恋と十手と巾着切」
...仁藤昂軒は剣術と半槍(はんそう)の名人で...
山本周五郎 「ひとごろし」
...軒の鬼瓦も腹を抱えて転がり落ちるであろう...
夢野久作 「近世快人伝」
...軒と軒との間にある空間は遠くまで運河のやうに光つて居る...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...とある一軒に寄つて郵便切手を買ひながら山上のお寺に泊めて貰へるか否かを訊ねた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
便利!手書き漢字入力検索