...車大路の辻まで来て...
吉川英治 「私本太平記」
...そして、車大路へ出ると、出会いがしらに、大和街道から北へ、眼のいろ変えて走って来る六波羅捕吏の一群があった...
吉川英治 「私本太平記」
...「や、あなたか、いまのあらい足音は」「一大事だ」具行は、息をはずませ、「たそがれから、六波羅の広場、車大路などに、兵馬の気負いただならずと聞える」「それは近頃、常時のこと」「いや、二千余が、陣をわかち、一せいに馬を餌糧(えがい)し、あきらかに、戦備のようだという物見の知らせ...
吉川英治 「私本太平記」
...この日の五条総門は、もと薔薇園(しょうびえん)の辺から主典(すてん)ノ辻(つじ)、車大路まで、供待ちの馬や車でいっぱいだった...
吉川英治 「私本太平記」
...ところが、大宮、車大路、いずこも道は遮断され、庁の総曲輪(そうぐるわ)の辺は、たくさんな遠篝(とおかがり)で、さながら火焔の府に見えた...
吉川英治 「私本太平記」
...さらには高台寺の高嶺(たかね)から望むと、六波羅の南北、車大路、大和口までも、たいへんな馬数がみえ、さだかに、その人員は量(はか)りえないが、その物々しさから察して、ゆうに数千騎が鳴りをひそめているのではなかろうか、とある...
吉川英治 「私本太平記」
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