...軈てまた二哩許り辿つてゆくと...
石川啄木 「散文詩」
...』軈て二人は蒲團を疊んで...
石川啄木 「天鵞絨」
...軈(やが)て腕車が止つて...
石川啄木 「天鵞絨」
...軈て僕の乗った自動車は三十哩(マイル)の最大速力を緩(ゆる)めると共に一つの角を曲りました...
海野十三 「壊れたバリコン」
...軈て亡妻の形見分の時がまいり...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...軈(やが)て夫を玄関に送り出すと...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...併ながら彗星の運命は軈て地平線の彼方に消える運命を持つて居る...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...軈(やが)て藁(わら)が竭(つ)きると傭人(やとひにん)は各自(てんで)に其(その)繩(なは)を足(あし)から手(て)へ引(ひ)つ掛(か)けて迅速(じんそく)に數(かず)を計(はか)つては土間(どま)から手繰(たぐ)り上(あ)げながら...
長塚節 「土」
...軈(やが)て後(うしろ)の林(はやし)の梢(こずゑ)から斜(なゝめ)に雪(ゆき)が吹(ふ)きおろして來(き)た...
長塚節 「土」
...軈(やが)て薄暗い四辻に出た時です...
西尾正 「陳情書」
...軈(やが)て女達は...
林芙美子 「浮雲」
...ぎこちない沈黙が暫く続いたが、軈(やが)て、富岡は重いシュバリヱの本をかゝへて、黙つて椅子を離れて食堂を出て行つた...
林芙美子 「浮雲」
...軈(やが)て下駄を引きずるやうにして...
林芙美子 「浮雲」
...軈て工藤からは長い手紙が來た...
林芙美子 「秋果」
...軈て間もなく秋も終りになり...
林芙美子 「秋果」
...軈てリユツクの紐を解きだした...
原民喜 「災厄の日」
...軈(やが)て菌(きのこ)の下(した)を草(くさ)の中(なか)へ這ひ込(こ)みました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...軈て、迂廻線へ戻る列車の到着したのはそれから間もなくのことであつた...
横光利一 「頭ならびに腹」
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