...別にかわったことはないがだんだん躰が疲れてゆく 腰の痛背のいたみ少しでもさわるとたまらなく痛む...
伊藤左千夫 「根岸庵訪問の記」
...太田屋(三〇・中ノ上)朝酒は勿躰ないと思つたけれど...
種田山頭火 「行乞記」
...四十の歳から太り出したといふのでゆつたりと大きな躰であつた相だ...
長塚節 「菠薐草」
...毛の多い、豊滿な肉躰で、何處かに押し隱した媚(なま)めかしさがあり、眼の配り、さゝやかな微笑、身のこなし、言葉の匂ひなどから、容易ならぬ聰明さを感じさせる女でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...僕の身躰、僕の存在、僕の核心、どうして僕はこんなに冷えきつているのか...
原民喜 「心願の国」
...勿躰(もつたい)なや古事記(こじき)舊事記(くじき)を朝夕(あさゆふ)に開(ひ)らきて...
樋口一葉 「曉月夜」
...支度(したく)も大方(おうかた)出來(でき)たれば最早(もはや)お目(め)にかヽるまじく隨分(ずゐぶん)身躰(からだ)をいとひて煩(わづら)ひ給ふな...
樋口一葉 「經つくゑ」
...さては勿躰(もつたい)なき御命(おいのち)いまを限(かぎ)りとの給(たま)ふとも...
樋口一葉 「軒もる月」
...今更未練が出てお勢を捨るなどという事は勿躰(もったい)なくて出来ず...
二葉亭四迷 「浮雲」
...高(たか)が些々(さゝ)たる肉躰上(にくたいじよう)の苦痛(くつう)のみなのだから...
三島霜川 「虚弱」
...(その折もし仏躰に薄い一枚の布が掛っていたとしたら...
柳宗悦 「民藝四十年」
...突如私の目前に取り出されたものは馬頭観世音(ばとうかんぜおん)の一躰でした...
柳宗悦 「民藝四十年」
...彼女にはかなり強い躰臭があり...
山本周五郎 「青べか物語」
...躰質だということです」「それは治らないということか」「そんなに大袈裟(おおげさ)なことはございませんの...
山本周五郎 「薊」
...強い躰臭に触れたのだ...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...若さと躰力を賭(か)けて...
山本周五郎 「風流太平記」
...倒れている半兵衛の死躰を見せた...
山本周五郎 「風流太平記」
...年が違いすぎるのか躰質が合わないのか...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
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