...水兵服で身軽に装った少年たちは葉子の周囲に花輪のように集まった...
有島武郎 「或る女」
...山本四氏の名は見あたらない!◇荷物を置いて身軽になった一行は...
石川欣一 「山を思う」
...」と身軽に銚子を運んで寄る...
泉鏡花 「歌行燈」
...けれども私も身軽になつてかへつて来ましたからこれからは少し懸命に働きたいと思つてゐます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一六年一月号)」
...そして身軽にこちら向きに向き直ると...
薄田泣菫 「独楽園」
...家に伝わるものは悉く売払って身軽になりたいと思った...
永井荷風 「写況雑記」
...閉じた眼が、がんりきの面(かお)に向いて輝くような心持がしますから、「あ、危ねえ」がんりきは、楢の木の蔭に居堪(いたたま)らないで、身軽に飛んで、高さ一丈余りある国境(くにざかい)の道標の後ろへ避ける...
中里介山 「大菩薩峠」
...夕食の仕度らしく身軽に立ち働いております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...水の上の軽やかなボートのように身軽に...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...身軽になりたい一心で...
久生十蘭 「海難記」
...身軽にロープに取りつくと...
久生十蘭 「地底獣国」
...足拵え身軽にして...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...父は小家に入って「身軽になったようだ」と云った...
森鴎外 「細木香以」
...それだけ自由に身軽になる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「でもこれで迷うこともなくなったわ、稼げるうち面白く稼いで、あとは島喜さんのご隠居に頼むんだ、子供が生れたら、どこかへ遣(や)って、身軽になって、田河屋をりっぱに売りだしてやろう」夜具の衿(えり)をひきあげて、それで涙を拭きながら、お民は自分を唆しかけるようにそう云った...
山本周五郎 「初蕾」
...身軽に扮装(いでた)った男が四...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...できるだけ身軽に...
吉川英治 「黒田如水」
...身軽に帯をしめなおして...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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