...身軽に降り立つた...
石川啄木 「鳥影」
...それと同時に、身軽には、散歩も出来なくなつたと思ふと、何となく淡い寂しさが感じられるのであつた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...その急な階段を一人の女性がいと身軽にとぶように下りて来た...
海野十三 「階段」
...身軽になって元の所へ戻って来るのだろうと...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それで、その間は何も彼も忘れていたいからと、音やんの女房に留守を頼み、身軽になって、末の三つになる女の児だけを子守に背負わせて連れて来たが、ほんとうに、四人がそう云う風に一つ屋根の下に集って、時間の制限もなく、呑気(のんき)に語り暮すと云うことは、何年ぶりになるであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...鈍間(のろま)な巡査も思わず身軽について行った...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...大変身軽になっていました...
豊島与志雄 「彗星の話」
...家に伝わるものは悉く売払って身軽になりたいと思った...
永井荷風 「写況雑記」
...身軽になってほっとする...
永井隆 「長崎の鐘」
...身軽に外へ飛び出してしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...身軽に船の腹から這(は)い出したが...
中里介山 「大菩薩峠」
...朝学校へ来ると、先ず鞄(かばん)をその机の上に置いて、身軽になって、ノートを一冊もって講義のある時だけ教室へ行く...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...夕食の仕度らしく身軽に立ち働いております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お滝の部屋の窓から身軽に飛出し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」輝かしい顔で、こういい終りますと、ラム・ダスは額手礼(サラアム)をして、身軽に、音も立てずに、天窓から抜け出して行きました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...これも身軽に跳んだり走ったりするための稽古に用いたものだという...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...馬は今までの重荷を急に卸(おろ)されて身軽になって...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...身軽に装(よそお)って...
吉川英治 「新書太閤記」
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