...乞食は咄嗟(とつさ)に身構へながら...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...葉子は「さあ来い」と胸の中で身構えをしていた...
有島武郎 「或る女」
...われを噛まんと身構(みがまえ)たるに...
巌谷小波 「こがね丸」
...右からも左からも打込む隙(すき)がない身構えをしてから...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...納屋の壁に立てかけてあった鍬(くわ)の柄(え)を逆手に握って身構えをした...
海野十三 「地球盗難」
...もう身構えをしていた博士は...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...「覚悟ッ」滝之助は本気に復(かえ)って鎌を取上げて身構えた...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...身構えをしながら立っていると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...云わば人生に対する作者の身構えであって...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...その身構えを見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...コンクリイトの床に堅く足を踏ひ著けて身構へた...
南部修太郎 「疑惑」
...脛に傷もつ加十はギョッとして思わず身構えをしながらその方へ振返ると...
久生十蘭 「魔都」
...守衛のものらはぎょッと入口に向って身構えた...
本庄陸男 「石狩川」
...二見たところは凡そ三メートル位ゐの川幅なので、ひと思ひに向ひ岸に飛び越えるかしらと、身構へたが、妙なもので、飛ばうとは思はずに眺める時には、難なく飛び越えさうに見えるのだが、さて本気になつて、いざ飛ばんかと身構へて見ると、決して素手では飛べる川幅ではないのだ...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...よし来いと身構える...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
...こっちも身構えをして行くと『コレコレ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...魘(おび)えたゴリラのように身構えをし直して...
夢野久作 「白菊」
...」彼女は立ち停ると剣を上げて身構えた...
横光利一 「日輪」
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