...またある人達はこの不幸な男の爲にひどく身を入れて世話をした...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...めったに身を入れて見たことはなかった...
谷崎潤一郎 「鍵」
...御簾の隙間へ半身を入れて...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...何様(どん)な役でも身を入れて勤めた...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あんまり身を入れては聞いていなかったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...先づさうされたから自然勉強も出來るし先生も隨つて非常に身を入れてくれる...
長塚節 「開業醫」
...商売にも身を入れて歩くやうになつた...
林芙美子 「下町」
...久しぶりで身を入れて書いたもの...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...眠たがりでいつもその計畫に身を入れてはくれませんでしたの...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...身を入れて読まれさうにもない...
眞山青果 「茗荷畠」
...そして彼女がいかにも熱心に愉快そうに身を入れていて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...別に黒胡麻を炒(い)って擂鉢(すりばち)でよく摺(す)って味淋と醤油でドロドロに弛(ゆる)めたものの中へ鯛の身を入れて炊きたての御飯へかけて茶椀の蓋(ふた)をして出します...
村井弦斎 「食道楽」
...頭の外に骨があったら入れるとなおいいけれども少しでも身を入れてはならん...
村井弦斎 「食道楽」
...とても一と口でなんか食えやしませんよ……」身を入れて話すと良人の口調には知らずしらずに国訛りがまじる...
矢田津世子 「茶粥の記」
...一向(いっこう)身を入れて囀(さえず)ろうという様子がない...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...身を入れて聞くとか自分から話しだすなどということは決してなかった...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...無造作(むぞうさ)にズカリと中へ身を入れて...
吉川英治 「江戸三国志」
...茶道修行に身を入れておるそうな...
吉川英治 「新書太閤記」
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